ダムに恋した高校生が1ヶ月でSFC合格を掴むまで。
「ダムの話を2時間も興味をもって聞いてくれる塾なんて、なかなかありません。「時間がないから挑戦できない」と諦めるのではなく、どんな状況でも挑戦を続けてほしいと思います。」
M.Y.さん
慶應義塾大学総合政策学部夏秋AO入試 合格
神奈川県立神奈川総合高等学校

合格おめでとうございます!合格した今の気持ちを教えてください。
合格発表の1時間前からずっとそわそわしていて、スマホを持ってリビングを歩き回っていました。でも、発表10分前になって、「ここまでやってきたから、あとは受け止めるだけだ」と急に落ち着いたんです。
実際に「合格」の文字を見た瞬間は、嬉しさが爆発して、思わず泣いてしまいました。ずっとそばで見守ってくれていた母がその様子を動画に撮ってくれていて、あとから一緒に見返しました。
合格を報告するたびに学校や洋々の方々からお祝いの言葉をもらって、そのたびに実感が湧いて、今は本当に幸せな気持ちです。先日のSFC主催の合格者相談会では新しい友だちもできて、本当にSFCでの大学生活が始まる楽しみも大きくなりました。
慶應義塾大学総合政策学部を志望したきっかけを教えてください。
SFCが開催した1年前の「万学博覧会」で、強く惹かれたのが始まりです。知らない分野でも面白い話が次々と出てきて、参加している人たちの個性の強さや目の輝きに圧倒されました。自分の好きなことを話した時、前向きに質問してくれる人が多くて、「こういう環境で学びたい」と心から思えました。
私はダムが大好きで、その魅力をもっと伝えたいと思っています。小学5年の時に訪れた神奈川県の宮ヶ瀬ダムが私の「ダム愛」の原点です。入りたい研究会も、取りたい授業もSFCに揃っていて、ここで学びたいという気持ちが固まりました。
なぜ夏秋AO入試で受験しようと考えたのですか?
自分の思いや取り組んできたことを一番伝えられるのはAO入試だと思ったからです。ダムの探究活動ももちろんですが、他にもフランス語が好きで暗唱コンクールに出場しSFC賞をいただいていたり、5歳からクラシックバレエを続けていたりと、出願の材料となる経験が色々ありました。最初は一般選抜しかないと思っていましたが、高校3年の5月にSFCがAO入試を実施していることを知りました。ひとりで書類を作り始めたもののうまくまとまらず、悩んだ末に洋々に相談しました。
高校時代はどのようなことに取り組んできましたか?
3年間ずっと、ダムへの愛を中心に探究活動に取り組んできました。高校1年ではダム設計を学び、反対意見の背景にある環境問題に注目して「環境に優しいダム」を探りました。でも、自分は設計より発信の方が得意だと気づき、2年からはダムの魅力を伝える活動に切り替えていきました。学校でダムツアーを企画したり、既存のPRを分析して改善案を考えたりした探究活動が学校内で優秀者に選ばれたことも、自信につながりました。
出願書類はいつ頃からどのように準備しましたか?
洋々に入ったのは高校3年の7月末で、週3回のペースで通いました。出願まで残された期間は1ヶ月。本当に焦りましたが、そのぶん集中して向き合いました。高校での探究活動が土台になっていたので、その経験を深めながら、自分の過去と未来をこれまでの人生でいちばん濃く考えた時期でもあります。
伝えたいことが多すぎて提出書類の指定文字数に収めるのが大変でしたが、メンターやプロの講師らと一緒に試行錯誤できました。私の話に熱意をもって向き合ってくれることが嬉しくて、毎回のサポートが楽しみでした。
面接に向けてどのような準備をしましたか?
とにかくダムへの愛が強すぎて話が長くなってしまう癖があり、アドバイスをもらって、大事なポイントだけを簡潔に伝える練習を重ねました。
面接練習はいつも動画を撮って振り返り、洋々でも学校でも友だち相手でも、全部映像を残しました。また、提出書類の深掘り用に面接ノートをつくり、志望する研究会の先生のYouTubeを見て難しい言葉を調べるなど、準備を徹底しました。
本番当日はいかがでしたか?
完璧に準備した面接ノートを持って行きましたが、予想していた質問はほとんど出ませんでした。ダムの印象をこちらから尋ねた時も、「あまり知らない」という返答を想定していたのに「最近流行ってるよね」と言われて驚きました。
「お城にも個性があるけど、ダムの個性はどう差別化できるの?」という質問や、環境面からダム反対の立場の面接官もいて、想定外の展開が多かったです。
洋々のGMには「もっているものを全部置いてこい」と言われていたのに、力を出し切れず、帰りのバスでは悔しくて泣いてしまいました。でも家に帰ってから面接内容をA4用紙で5枚ほどに文字起こししてみんなに見てもらうと「意外とできているよ」と言われて、少し気持ちが軽くなりました。言いたいことの全ては伝えられませんでしたが、質問にはきちんと答えられていたのかもしれません。
2次試験まで来られただけでも幸せだと思えるようになり、2日間落ち込んだあと、一般入試に向けた勉強に切り替えました。
入学後の抱負を教えてください。
まず、人との出会いを大切にしたいです。SFCにはいろいろな分野に本気で向き合う人がたくさんいて、その環境を存分に活かしたいという思いが強いです。また、高校3年間が本当にあっという間だったので、目標を立てて計画的に動き、やりたいことは全部やり切りたいです。
自分から動くことで広がるチャンスを、これからも大事にしていきたいと思っています。
全体を振り返って、その他に洋々の良かった点があれば教えてください。
自分が作ってきたものを、さまざまな大人が真剣に受け止めてコメントしてくれることが何より嬉しかったです。ダムの話を2時間も興味をもって聞いてくれる塾なんて、なかなかありません。
サポートは毎回あっという間に感じるほど濃密で、メッセージ機能も心強く、洋トピアでいつでも相談できるのも助かりました。GSスタッフの「いってらっしゃい」の掛け声も、いつも励みになりました。
今後受験する方へのアドバイスをお願いします。
私は動き出しが遅くて後悔したので、志望校が決まった人はまず入試方式を早く調べ、推薦や総合型選抜を目指すなら提出書類までしっかり把握して準備を始めてほしいです。
時間がないと感じる時でも、どこかに頼れる場所は必ずあります。それは洋々や学校かもしれないし、自分で選べば大丈夫。
諦めるのではなく、そのような環境でもやり切ってほしい。どんな状況でも挑戦を続けてほしいと思います。
ありがとうございました。M.Y.さんの今後のご活躍を、洋々一同心よりお祈り申し上げます。


