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楽しむことがすべての鍵 ~社会学、フランス、そして競技ダンスを探究する法学部生~

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洋々卒業生now! ~総合型選抜による大学進学と、その後のストーリー


今回取材を受けてくださったのは、慶應義塾大学法学部政治学科Hさん。2020年に同大学に入学し、現在は4年生。大学では社会学を専攻されながら、競技ダンス部の主将も兼任されており、さらにはフランス人文科学研究会にも所属と、多忙な日々を送っていらっしゃいます。

最初はAO入試に対して躊躇いもあった、というHさん。慶應大学ではどのようなキャンパスライフを送っているのでしょうか?

 

洋々卒業生プロフィール
Hさん

慶應義塾大学法学部政治学科 在籍(4年生)

筑波大学附属高等学校 卒業

 

学業も競技ダンスもアルバイトも、楽しみながら詰込む

洋々 卒業生インタビュー 慶應 法学部

―― 本日はよろしくお願いします!現在は具体的にどのようなことをされているのでしょうか?

慶應の競技ダンス部の主将を務めているのですが、現在(2023年7月)は夏の全国大会が終わったばかりで、ちょうど「ちょっと時間があるかな」という時期です。就活が最近終わったこともあって、それでちょっと落ち着いています。
学業面では社会学を専攻していて、澤井敦先生のゼミに所属しています。他にも副専攻のようなかたちでフランス人文科学研究会にも所属しており、そこではフランス語でフランスの時事問題について議論したりしています。


―― 競技ダンスとはどのようなものか、簡単に教えていただけますか?

社交ダンスとも似ているのですが、種目がさまざまに分かれていて、ダンスの技術から芸術的な要素も含めた総合的な完成度を競い合う、という競技です。
概要としてはそんなところなのですが、実はけっこう沼にハマってしまう人が多い競技でして…特に男性にそのような人が多いようで、昨年も先輩の3人に2人くらいが留年していました(笑)。私は理性を保ちながらやっています(笑)。
練習のスケジュールとしては下級生の時は週2回、上級生になると週1回になりますが、カップル競技なので、そこにカップルでの自主練が週に3回から4回加わってきます。なので合計すると週4〜5回くらいの頻度で練習をしていることになりますね。そして日曜日は大体試合があるので、多い時は週6で踊っていることもあります。


―― すごいですね…。学業と部活の主将の両立は大変ではないですか?

昔から詰め込むのが好きな性格なんですよね(笑)。学校に行って、踊って、バイト行って…みたいな感じで、一度外に出たら回収できるものは全部回収したい、みたいなところがあります(笑)。なので確かに忙しいと言えば忙しいですが、それでも両立できているのは、何より自分自身がその生活を楽しめている、というのが大きいのかなと思っています。
洋々も楽しいし、サラダ屋さんのアルバイトも楽しいし、部活も大変なことももちろんあるけれどやっぱり楽しいし、勉強も興味があるので楽しい。だからこそ次から次へと詰め込んでもやれているのだと思います。

 

フランス留学、現地ならではの気づきを書き留めた受験生時代


―― 素晴らしいですね。受験生時代のこともお聞きしていきたいのですが、高校時代はどのようにして過ごされていましたか?

私は筑波大学附属高校の出身なのですが、小さい頃から異なるバックグラウンドを持っている人と話すのが好きで、それもあって中学生のときには特別支援の学校との交流イベントを企画したり、学校のプログラムで韓国に行ったりしていました。
高校は特に国際交流に力を入れているところではなかったのですが、留学の単位互換の仕組みはあったので、留学団体を自分で探してきて、高校2年生の頃にフランス北部のアラスという街に留学しました。学校に留学の制度がなく大変だった一方、留学団体を使ったおかげで留学先の選択肢が増えて、それでアメリカやイギリスではなく、当時政治や食文化や建築などで学びが多そうなイメージがあったフランスに1年間留学できたのは本当に良かったな、と思っています。


―― そうだったのですね。そこからどのような経緯があって洋々に入塾されたのでしょうか?

洋々のことは留学に行く前から知っていて、入塾したのは高校2年生の夏でした。というのも、留学は進級留学だったので帰国したら受験まで半年もないという状況になることが前々から分かっており、そのスケジュールだと一般入試はちょっと厳しいかなと思っていたんです。それもあってAO入試を検討し始め、説明会を受けて、洋々に入塾した、という流れでした。そして前半はフランスからオンラインでのサポートを受け、帰国後は渋谷本校で対面サポートを受けました。

最初から法律や政治に対する興味があったわけではなかったので、受講を始めたばかりの頃は、本当にどの大学を選べばいいのかもわからない状態からのスタートでしたね。でも、そんな状況だったからこそ、幅広くさまざまな科目を履修することができる慶應の法学部政治学科が魅力的に見えた、というのはあったかもしれません。まだ何に興味があるのかは見つかっていないけれど、大学で色々なことを学びながらそれを探していきたいと考えていたんです。
でも、洋々で受験に向けて準備していくうちに、だんだんと「社会学面白いかも」と思うようになっていきました。最終的に専攻することになる社会学の面白さに気づけたのは、洋々での日々がきっかけでした。


―― なるほど、そういった経緯があったのですね。受講生時代で思い出に残っていることなどはありますか?

正直なところ、留学中は焦りでいっぱいでした。同級生はみんな一般入試の勉強に打ち込んでいるのに自分だけ留学に来ちゃって、AOのサポートも月1回だし、大学進学への準備も進んでいない。日本にいる友達と電話したりもしていたのですが、そうすると友達は「一般の勉強が大変で…」みたいな話をしていて、「自分はこのままで大丈夫なのかな?」と不安に思う日々が続いていました。
そんな時にGMの江口さんに相談をする機会があって、「私、何か大学に向けてやっておくべきこととかありますか?」と聞いてみたんです。そうしたら、江口さんはただ「留学をとことん楽しめ」と強く言ってくださって、「絶対に今の経験が糧になるから、むしろ(留学しなくてもできるような)“勉強”とかしなくていい。現地の生活をとことん味わってきな。」と力強く背中を押してくれました。
そう言われて吹っ切れたというか、「確かにな。」と思って、そこからはそれまで以上に現地の生活にどっぷり浸かって暮らすようになりました。ただ、留学中に私は毎日日記をつけていて、フランスにいて気づいたことや日本との違いなどを書き留めていたのですが、それが帰国後に志望理由書を書く際にヒントになる時もあって、江口さんの言うとおり、あの日々が実際に受験の糧にもなってくれました。

ほんとうにあの時“勉強”しなくてよかったですね(笑)。


―― 非常にいいお話ですね。帰国後の出願書類、面接、筆記試験などの準備や試験本番に関してはどうでしょうか?

書類の作成はすごく大変でした…。毎回脳みそから絞り出すようにして書いて、フィードバックをもらって、また書いて…というのを毎日繰り返していました。AO入試は一般入試に比べると簡単なイメージがあるかもしれないし、私自身も最初はそう思っていたところがあったのですが、こんなに難しいんだ、というのはすごく思いました。


―― AO入試を通じて洋々で得た学びが今の自身の活動にどのようにつながっていますか?

書類を何度も書き直す過程で見つけていった自分の興味や「強み」、あるいは「弱さ」というものは、本当に大学に入ってからも役に立ちましたし、就職活動でも役立ちました。あんなに大変だったことはないと思うほどですが、あの当時見つけた自分自身のかたちのようなものは、今でも自分の大きな糧になっていると思います。

 

大学生活の中にあった、多面的な「学び」

洋々 卒業生インタビュー 慶應 塾 洋々


――入学前の慶應義塾大学法学部については、どのようなイメージをお持ちでしたか?

最初は正直なところ、ちょっとお堅いところなのかな…と思っていました。入ったらガリガリ勉強しないといけないのかなぁ、というふうに感じていましたね。


――実際に入学してみていかがでしたか?

私の学科の特徴もあるかもしれませんが、非常に柔軟性があって、自由に自分の好きなことをとことん追求できると感じています。勉強もそうですし、それと同時に研究も部活も、のびのびと両立しながら楽しめています。
私は語学が好きなので、1年生の時にはフランス語の上級クラスとスペイン語のインテンシブコースを取って語学漬けだったのですが、それも楽しかったですね。副専攻でフランス人文科学研究会に入って今でも学び続けられているのも、この自由度の高いカリキュラムのおかげです。


――学生生活を振り返ってみて、良かったことや思い出に残っていることは何でしょうか?

良かったことは、まず優秀な人とたくさん出会えた、ということですかね。今後社会で絶対活躍しそう!という人たちと出会えて、みんな頑張っている人たちばかりなので、すごく刺激を受けています。敷かれたレールの上を進む、というよりも、むしろ起業や留学を考えていたりとか、自分に軸のある人が多い印象があります。
また、競技ダンス部で主将になってからは「個人として」だけではなく、「集団として」の葛藤というのも経験しました。競技ダンスは、成績自体は個人で出るのですが、それを集計して団体としての成績が出て、その団体成績によって全国大会に出場できるかが決まってくるので、個人競技としての側面と団体競技としての側面の両方があります。でも、やはり基本は個人競技というところもあるので「個人で練習したいので全体の練習には参加しません」という部員が出てきたり、その辺りの兼ね合いにはとても苦悩しました。個人競技としての側面も大事にしつつ集団としてどう団結するか、どのように後輩を育てていけばいいのか、部でお互いに高め合っていく雰囲気をどうすれば作れるのか等…。葛藤しましたが、それも人間的に大きな成長をもたらしてくれたと思います
 

今後の展望と、受験生へのメッセージ


――今後の展望について教えてください。

総合商社に就職することが決まっているので、来年からは社会人としてがんばっていきたいと思っています。
AO入試で興味分野や強みを語ったおかげもあって、大学生活は非常にいいスタートを切ることができました。同じように就職も、なあなあで社会人になっていくのではなく、一旦立ち止まって、自分のやりたいことや強みや弱みを考えるところから始めたいと思っています
また、昔からずっと好きだった、異なるバックグラウンドの人と交流することや、新しい領域への積極的な挑戦を、今後も大切にしていければと考えています。


――では最後に、総合型選抜(AO入試)の受験を考えている受験生たちにメッセージをお願いします。

私自身、最初はAO入試に対して躊躇いがありました。「AOはちょっと”邪道”なんじゃないか」と思ったり、「本当にAO入試でいいのかな」と迷っている人もいるかもしれません。でもAO入試を選択して、毎日脳みそから搾り出すようにして文章を考えて、もがきにもがいたからこそ、手に入れることができたものがあったと私は感じています。

AOに対する偏見みたいなものもあるかもしれません。ですが、人生のこのタイミングで自分自身とこんなに真剣に向き合える時間はなかなか持てるものではないと思うので、ここでの努力が将来の大きな糧になってくれることを信じて、頑張って挑戦していってほしいと思います。

 

インタビュアー:高橋輪
2023年7月 於 洋々

 

 

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