中央大学 | 総合型選抜の個別指導塾 洋々

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入学センター所長 文学部教授 中尾秀博先生
入試課 課長 星野浩志様

インタビュアー 洋々 清水 信朗、江口輝亨


[清水]
まずは現状の入試制度についてお伺いしたいと思います。一般入試やセンター利用入試の他に様々な形の入試制度を採り入れていますがその意図について教えていただけますか?

[中尾教授]
一般入試だけですと学力のパターンが決まった学生が多くなってしまうので、そのパターンにはまらずにしかも学力で劣るわけではない学生も採りたいというのが趣旨です。

[清水]
具体的にこんな学生に来てほしい、というのはありますか?

[中尾教授]
具体的にどのような学生に来てもらいたいかということは学部によって変わってきます。特別入試は基本的に学部主導で行っていて、それぞれの学部でアドミッションポリシーがあって、それぞれの方法でほしい人材を採っているという感じになっています。入試の名称も学部によっては自己推薦であったり公募推薦であったりしてわかりにくくなってしまっていますが、そこにはそれぞれの学部の意思が反映されています。

[江口]
一般入試のパターンにはまらずにしかも学力でも劣らない学生というのはどのような学生を想定されていますか?

[中尾教授]
特別入試では大学に入ってから伸びるような学生に来てほしいですね。受験勉強ですり減っていないような人がよいと思います。高校時代に受験勉強をしっかりやるのも大事なことですが、別のことを一生懸命やるのも大学を経て社会に出たときに役立つと思います。もちろん就職のことがすべてではありませんが卒業時の進路のことも多少なりとも考えています。そういった意味で余力をもって大学に入り、大学でさらに力を蓄えて、社会で活躍するための準備ができるような人に来てもらいたいと思います。

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[清水]
今までのところ特別入試でその意図通りの人材が採れていますか?

[中尾教授]
学部によると思います。たとえば、総合政策学部では公募推薦入試について2014年度入試をもって募集を停止しますが、当初の意図と段々ずれてきた、と学部が考えたことも廃止の一因かもしれません。

[清水]
特別入試の有効性を検証する際に特に重視するポイントはありますか?

[星野課長]
どれか1つの指標で判断するということはなく全体的に評価します。学部の成績、卒業後の進路のほか、学部によっては、入学方式別に非常に細かいデータまで取って追跡調査を行っています。学年ごとに細かいデータを取るシステムがあるので各学部でそのデータを元に分析を行っています。

[中尾教授]
文系の場合は理系に比べて各学部で学ぶことを明確に伝えきれていない、という問題意識はあります。その意味で大学入学後、自分の所属する学部以外の授業を取れるようにすることも大事だと考えています。実際、中央大学でも卒業に必要な単位のうち4分の1程度は他学部の単位を認めるようになっています。授業をやる上でも他学部の学生がいると空気が引き締まるのでいい制度だと思っています。FLP(ファカルティリンケージ・プログラム)というのもあってこれは元々学部を横断する形を前提としています。5つのプログラムがありますがいずれも参加しているのは意欲のある学生ばかりです。各プログラムではかなり実践的なことを行っており、たとえば、ジャーナリズムのプログラムでは、テレビ局の元プロデューサーが指導をして、実際に番組を作ったりしています。このように入学後、自分の学部以外の分野も学べるようにはなっていますが、そうはいっても特別入試を受ける学生には入試の意図や各学部で学ぶことを理解した上で応募してもらいたいと思っています。

[清水]
特別入試で入学される学生には入学後、どのような役割を期待しますか?

[中尾教授]
以前、私のゼミに在籍していた千田健太君という学生は、オリンピックでメダルを取ったフェンシングの選手ですが、周りの学生にはいい刺激になったのと同時に、彼自身も周りからサポートを受け、お互いにいい影響を与え合っていたと思います。彼はスポーツ推薦で入ってきたのですが、一般入試で入った学生だけだとそういった環境は作れなかったと思います。中央大学の場合、スポーツ推薦で入ってもスポーツばかりでは卒業できず、授業に出て単位をとることはもちろん、卒業論文も当然書いてもらいます。スポーツ推薦以外の特別入試でも他の学生に刺激を与えられるような何かをもった学生に来てほしい、と思っています。

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[清水]
たとえば法学部の自己推薦で講義理解力試験やグループ・ディスカッションを課しているのはどういった狙いがありますか?

[星野課長]
社会に出たときに活躍するポテンシャルのある人を見つけたいと考えています。たとえば、司法試験に受かって弁護士になっても、大事なのはクライアントとのコミュニケーションが取れるかどうかということだったりします。そういった意味で、資格試験に受かる力だけではなく、その後社会でしっかり活躍できるかどうかということを見極めるために、講義理解力試験やグループ・ディスカッションを課しています。

[中尾教授]
日本では欧米と違い、ライブでの議論の教育を小中高でほとんどしていません。正直なところ大学でもほとんどできていませんでした。我々教員も学生のそういった能力を伸ばせるよう準備しておく必要があると思っています。中央大学では教員に対して学生が評価を行うためのシステムを採り入れています。全学部全学科で教員に対する学生の評価データを取って、図書館で見られるようにしています。定期的に教員同士で改善すべき点を議論する機会を設けるなどして、よりよい授業を行えるよう教員も切磋琢磨しています。

[星野課長]
特別入試で入ってくる学生が活躍できる場を用意すべくこちら側も態勢を整えているという感じですね。

[清水]
総合政策学部では公募推薦入試を廃止するということですが、他の学部も含めて、今後入試制度をどのように変えていくか、という方向性は決まっていますか?

[星野課長]
学部毎に入試についての委員会があってそれぞれ毎年議論をしています。新たな入試制度についても当然議論に上がりますが、現時点では模索をしているという段階です。

[江口]
社会人の方のための入試についてはどうお考えですか?

[星野課長]
商学部で社会人入試を行っているのと、あとは、学部ではないのですが、専門職大学院で受け入れています。大学院は、原則大学を卒業した人が対象ですが、高卒の方でも個別審査で社会人経験を評価して受け入れることもあります。学部での社会人入試については検討課題ですね。

[清水]
中央大学が他の大学と違う点について教えていただけますか?

[中尾教授]
大学1年時から大学院までつながる専門的なことを学べるという意味での縦の強さがある一方で、学部横断的なプログラムに参加できる横の連携もあるというところだと思います。あとは学生に対する職員のサポートがとても手厚いところだと思います。私自身他の大学に勤めていたことがありますが中央大学ほどバックアップ態勢が整っているところは知りません。最近では「Go Global」というプログラムが文部科学省のグローバル人材育成推進事業に採択されたということもあり、「外に行く」という部分も積極的に進めています。

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[清水]
中央大学についてよりよく知りたいと思ったらどのようにすればよいですか?

[中尾教授]
パンフレットやWebサイトを確認していただくほか、大学主催のイベントに参加していただければと思います。オープンキャンパス、キャンパスツアー、進学相談会等を行っています。4月から入試直前までいろいろなイベントを行っていますので詳細はWebサイトをご覧いただければと思います。毎月2回くらい土曜日にミニオープンキャンパスのようなものを行っています。授業の見学もできますし、最近は高校での出前講義も行っています。時間さえ合えば高校生の方が教員と直接話すことも可能ですので希望があればまずは入学センターに問い合わせいただければと思います。

[清水・江口]
本日はお忙しい中どうもありがとうございました!

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