第101回:SFCに入ってよかった

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大学四年生の3月末って、実は4年間で一番忙しい時期なんじゃないかと思う。所属するサークルや研究会での「追いコン」。友人たちとの別れを惜しむ「飲み会」。学生のうちにムチャしておかなきゃなんて言って、連日の「カラオケオール」。ハシゴはあたりまえで、体内時計も大幅にずれていく。

ここ一週間ほど、ほぼ毎日「別れ」や「終わり」と向き合わなければならなかった。まあ厳密に言えば、別れでもなんでもなくて、「卒業とは出口じゃなく入口だろう」なんて言う某アイドルグループのプロデューサーもいるけれど、それでもやっぱり、寂しいものは寂しい。結構な頻度で泣きそうになり、実際ちょっと泣いたときもあった。後輩たちが作ってくれたムービーを観たときは、特にやばかった。でも自分の場合、普段から笑うと涙が出るタイプなので、ちょっとはごまかせたはず。うん、そういうことにしておいてください。

4年間をふりかえってみて思うことは、この一言に尽きる。

「SFCに入って、本当によかった。」

超がつくほど個性的な友人、先輩・後輩、先生たちに出会うことができた。同じ学部なのに皆それぞれやっていることが違うから、ちょっとした立ち話がすごく刺激的で、ワクワクの連続だった。
好きなことを、好きなだけ学べた。プログラミングとマーケティングと語学とスポーツコーチングを同時に学べるなんて、SFCくらいだと思う。グループワークも多くて、授業でナイキのスニーカーを作り、ナイキのオフィスまで行ってプレゼンしたこともある。とにかくいろんなものに興味をわかせてくれて、苦手なものにもあえて向かっていける、最高の環境だった。
自分の都合にあわせてスケジュールを組めるのも、性に合っていたと思う。体育会に打ち込みたいときは授業を週三日にかためて、朝から晩まで練習できたし、期末テストの数を減らして、テスト期間に一人で東南アジアをバックパックでまわったこともあった。カリキュラム自体もそうだけど、それ以上に、理解のある先生が多かった。「世界青年の船」にも、すんなりと参加させてもらうことができた。

この「SFCに入ってよかった」という気持ちは、きっとこれから時間が経つにつれて、大きくなっていくと思う。それくらい、最高の人たちに囲まれた、素晴らしい4年間でした。いろんな気持ちが入り交じっていて、うまく言い表せないので、シンプルに言わせてください。

4年間で出会い、関わってくれた皆さん、本当にありがとうございました。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

そして最後にこの場を借りて、SFCに通わせてくれた両親に、心ばかりの感謝を。
最初は国立じゃなきゃダメと言われていたのに、私立の大学に通わせてくれて、そのうえ一人暮らしまでさせてくれて、ありがとう。この二つだけでも、散々スネをかじってしまった4年間でした。
何度も骨を折ったり、見る見るうちに痩せて(やつれて)いったり、挙げ句の果てには海外にふらふらと出かけて行ったりして、絶えずたくさんの心配をかけたと思う。けど、いつも決まって「やりたいことをやりなさい」と言ってくれた。その言葉のおかげで、本当にいろんな経験をすることができて、世界中の、沢山の素敵なひとたちと出会うことができました。
自分もいつか親になったら、二人のように、自分の子供を育てたい。
なんか結婚式のスピーチみたいだけど、大学卒業まで育ててもらったいま、本当に、そう思うよ。
ありがとう。

更新:2012-04-02
慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅