第112回:オランダ&ドイツ
ベルギーから電車で移動し、オランダへ。
国際司法裁判所で有名なハーグという街に、「世界青年の船」の同期(日本人)が一人留学しているため、押し掛け女房のごとく転がり込んだ。ヨーロッパは安いホステルに泊まろうとしても一泊2000円以上はするので、こうして泊まる場所を提供してもらえるのは本当にありがたい。「お前そんなに海外ばっかり行って金無くならないの?」ってよく言われるけど、世界各地で温かく僕を迎え入れてくれる友人たちの存在があるからこそ、バッグひとつでいろんな所に行くことができる。本当に、みんなありがとう。近いうちに何とかして恩返しできるよう、そのために交通の便がよくて広い家に住めるよう(笑)、必死で頑張ります。東京に来るときはぜひ我が家へどうぞ。
同期は学期末ということもあり勉強に大忙しだったので、日中はほとんど一人で街を彷徨っていた。穴場なところで言えば、ハーグから少し行ったデルフト(Delft)という街は雰囲気がすごく良かった。なにより、街の角にある魚屋で食べたharing(ニシン。生のままパンに挟んで食べる)の味が格別だった。夜は一緒に同期の学友たちも交えてサッカー観戦。世界十数カ国から来ている留学生たちが一同に集まって、オランダを応援。「普段はサッカー観ないのよ」なんて言いながらも、ぎゃーぎゃー大騒ぎ。興味ない人までも巻き込んでお祭り騒ぎができる、サッカーってすごいスポーツだ。
ドイツでも、日中ぶらぶら、夜はサッカーという相変わらずの定番コース。友人と一緒にパブリックビューイングに行ったら、ドルトムントのファンだというドイツ人のお兄さんに話しかけられた。「シンジカガワは素晴らしいプレーヤーだ!!」からはじまり、香川の良さをこれでもかと熱く語ってくれた。挙げ句の果てには「日本人は、彼がマンチェスターユナイテッドに移籍することに対してどう思ってるの?」と聞いてきたり(笑)。日本人選手がドイツのファンからこれほど高く評価され愛されているというのは、やっぱり嬉しいし、誇らしく思う。日本人でよかった。
結局、今回の10日間の旅のあいだ、毎日欠かすことなくサッカーを観ていた。旅先でこんなにサッカー漬けの毎日を過ごすというのも逆に珍しい気がする。いわゆる観光地を見て回った時間よりも、ビール片手にサッカーを観て現地の人と騒いでいた時間のほうが明らかに多い。そんな、いつも以上にマイペースな西ヨーロッパぶらり旅でした。
慶應義塾大学 環境情報学部 水谷晃毅