第327回:いくぜ、東北

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今年も国体に出る。神奈川県代表である。試合は再来週の10月10日体育の日、場所は岩手県久慈市。久慈市については、父が嬉しく見ていたテレビドラマの舞台であることしか知らないが、極控えめに言って凄く田舎だという話だ。きっとご飯は美味しいだろうし、遊びに行くわけではないから田舎でいい。問題は宿泊及び交通である。

もともと宿泊施設が少ない上に、ご存知の通り久慈市は9月の台風で大打撃を受けた。予定されていた宿も被災したらしい(「4施設が浸水、2施設は主要なアクセス道路が通行止め」by岩手日報)。結果、今回僕らが宿泊するのは、会場から車で30分ほどかかる宿となった。若干不安である。

 

しかし、一昨年の長崎国体でも柔道会場の諫早市では宿が不足し、既に閉館した旅館に無理を言って泊めさせてもらった。中学3年生の時出場した高知県南国市での全中では、現地に十分な広さの体育館がなくて、試合会場と練習会場と計量会場がそれぞれ車で10分程度離れていた。地方での大会は、試合に出る身としては少し不便で疲れるけれど、終わってしまえばいい思い出になるものだ。今回も、被災しながらも迎えてくれる久慈市に感謝しつつ、せっかく連れて行ってもらう岩手を精一杯満喫してこようと思う。

 

僕にとって、成年男子としての国体出場は今年で3回目だ。過去2回を振り返ると、正直あまりいい思い出がない。二度ともチームのみんな、もっと言えば神奈川県に対して申し訳ない気持ちで帰路についたものだ。(一応書いておくが、高校時代に少年男子で神奈川県から出場した国体は、優勝したのだが。)

もとより団体戦が不得手で、特に国体に対して苦手意識を持つ僕だが、とにかくチームに迷惑を掛けることだけはないように頑張ろう、と思っている。