第369回:二度目のミスチル②

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今回の僕らの座席はステージ正面から見て2時方向くらいのスタンド席2階だった。前回はアリーナ席の、しかも前の方だったから、それと比べるとだいぶ遠い席になる。今回初めてスタジアムのスタンド席というものに座ってみて、「これがサッカー観戦だったら、結構見易いなぁ」などと呑気な感想を抱いた。

 

ライブを見終えての席の感想としては、遠い分やっぱりライブ感は少し薄れる。でもアリーナ席に比べればかなりノンビリしていられる。明らかに盛り上がる曲以外は座りながら聞いていられた。アリーナ席だと、だいたいの曲をみんなが立って聞くため、一人だけ座っていると空気の読めない奴になるし、なにより周りの人影でステージが見えなくなる。スタンド席は、ステージに向かって下り坂になっているから前の人が立っていてもステージが全く見えなくなる訳ではない。だから、立ちたい奴は立てばいいし、座っていたい奴は座っていればいいというわけだ。ただ自意識過剰かもしれないけれど、やたらとデカい僕は後ろの人に迷惑をかけまいと、後ろが座っている時は大人しく座ったままにしておいた。

 

ライブの内容をここで細かく書くことはしないけど、いちおう簡単に紹介する。今回のツアータイトルは“ThanksGiving25”。同じようなタイトルのベスト的なアルバムも発売されている。ここでのThanksGivingとは、収穫祭のことではない。「Mr.Childrenは今年でデビュー25周年です!ファンのみんなありがとう!」という意味らしい。要するに、ミスチルは俺の一つ後輩になる訳だ。まったく可愛い後輩だ。

曲目は、ベスト盤というだけあって、かなり豪華であった。歌ってくれた曲のほとんどが、何かしらのCMやドラマ・映画で使われたことのある、いわゆる“有名どころ”ばかり。そういう有名どころの曲の歌詞って、だいたい綺麗ごとばかりだから、僕自身は有名じゃない曲の方が好きなものが多い。だけどこれはこれで、あまりMr.Childrenに詳しくない人も一緒に歌える、一体感のある楽しいライブだった。