第451回:6月を待ちわびて
以前なにかの番組でスキージャンプの高梨沙羅選手が「身体がキツくて練習に行くのが憂鬱な時、“よっしゃ、面倒くせぇ!”と言って部屋を出ます」と言っていた。当時まだバリバリ現役だった僕はこの気持ちがよく分かった。
仕事が凄く忙しい時の状態って合宿に似ている。月曜日から一日一日追い込んで、「あーまだ水曜日かー」なんて思いながら会社に向かう。たまに部屋を出る時に「よっしゃ、面倒くせぇ!」と言ってみる。そして金曜日には「あー今週も頑張った」と大きな息をつく。忙しい期間が長ければ、それを何回か繰り返す。合宿に似ている。要するに嫌いじゃない。
とは言え、ボロボロの身体にムチ打って心の底から憂鬱な気持ちで道場に向かうより、あー今日もやることいっぱいあるなーくらいの気持ちで会社に向かう方がよほど楽だ。身体的なダメージは、生命的な危険を予感させられるが、パソコンを叩き過ぎてもまぁ倒れることはない。もし倒れそうになればちょっとだけ逃げ出せばいい。合宿から逃げ出すなんて考えられなかったから、それに比べりゃだいぶ楽だ。そして、僕はまだまだ頑張れるということだ。
来週はいよいよ弊社の中間決算発表。本決算・株主総会と並ぶ、一年の中で三大忙しいイベントの一つだ。GW明けの引っ越しその他諸々のバタつきから、5月一か月間はなかなか落ち着かなかった。それが来週でいったん終わり。最後まで“怪我”なく乗り切って、今度の週末「やりきった」と大きな息をつけるよう頑張ろう。