第455回:一般的な結婚式
6月の最初の週末、会社の先輩の結婚式に出席してきた。僕がまだ柔道部員として半日出社スタイルでサラリーマンを始めた時からの、同じ部署・同じチームの先輩だ。年齢こそ3個上だけど入社は1個上、年が近いこともあり常々仲良くお世話してもらっている先輩だ。そして、これは僕にとって初めての“まったく柔道とは関係のない方々の結婚式”だった。
感想というにはあまり雑だけど、要約していうならば、やっぱり柔道関係のものを比べると数倍は落ち着いた式だった。
スピーチ中に野次や冷やかしが飛ぶこともない。あちこちのテーブルから乾杯やら何やらの大きな声も聞こえない。新郎に飲ませることに命を懸けているよう奴や、ケーキやシャンパンタワーにちょっかいを出そうと悪だくみしている輩もいない。最初から最後まで集中して、新郎新婦をお祝いすることができた。
僕にとってはこれが初めての“落ち着いた結婚式“で、なかなかイメージしにくいところもあるけれど、おそらくこっちが普通の結婚式というものなのだろう。そう考えると、僕が今まで出席させてもらってきた式たちは、なかなか異常だったのかもしれないと気が付いてしまった。もちろん僕は、落ち着いたもの、騒々しいのも、どちらも好きだ。けれど、一般人と柔道家の結婚式で、一般人側の招待客がまるで動物を見るかのように、遠くから我々を眺めている視線にも納得できる。
これからもしばらくはコンスタントに結婚式に招待してもらえる歳だ。相手を見て、ハシャギレベルを調整することを覚えようと思った。