第462回:世界柔道

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意外に思われるかもしれないが、僕は現役時代から、柔道を“観戦“するのがさほど好きではなかった。”やる“のは好きたけれど”見る“のは好きではないという意味だ。他人の柔道、特に自分と関係のない階級や女子の柔道に興味を持つことができなかった。本音を言えば、活躍している選手を見ると、自分の情けなさを見せつけられるようでなんとなく苦しかった。”見ない“のではなく、”見られな“かったのだったと思う。

 

それが最近になってやっと、しっかり観戦できるようになった。先週から東京で開催されている世界柔道はちゃんと応援している。僕の会社、パーク24から数人が出場している、とか、そもそもパーク24が本大会のメインスポンサー、とか、この大会を身近に感じる要素は若干あるにはあるが、にしても以前の自分を思うとビックリするくらい興味を持ってしっかり応援している。

 

自分の中で何がそんなに変わったのかは分からない。年を取って、ひたむきに頑張っている人に純粋に心動かされるようになったのかもしれない。あるいは、自分が現役を退いたことを、やっと心の底から理解して、やっと純粋に蚊帳の外から眺めることができるようになったのかもしれない。何れにせよ、こうやって少しずつ変わっていくんだな、と少し感傷的になったりもする。

 

初日の日曜日は、現地、日本武道館で応援した。最軽量級は男女ともうちの柔道部の選手が出場していたからだ。それからは平日だからテレビで応援している。明日の土曜日はまたうちの選手が出場するし、現地で応援するつもりだ。みんな、頑張ってほしいと心から思う。