第481回:ムサコの進化
僕が今住んでいる武蔵小山が進化している。いわゆる都市開発ってやつで、駅前の大きな高層マンションを旗印に商店街の駅に近い方一帯が新しくなってきている。商店街にはまだ空き店舗スペースも目立つけれど、徐々に新しいお店たちが姿を現しつつある。これからもこの開発は続いていくようで、将来的には駅を中心にした広い範囲がキレイで新しい街に生まれ変わるそうな。
数年前、僕がパーク24の柔道部員として武蔵小山に住み始めた頃、まずは古い店や住宅の立ち退きが始まった頃、都市開発と聞いて、僕は映画館・スーパー銭湯・ボーリング場ができてほしいと切に祈った。今までの経験上、その3つが家の近くにあるだけで、僕の生活は1.5~2倍くらい楽しくなる。
ところが、なんとなく新しい街の全体像が見えてきた今日この頃、残念ながらその3つが入るようなスペースは見当たらない。みんなが思っている以上に僕はとても残念に思っている。
今のところどんなお店がオープンしてきているかと言うと、小洒落た珈琲店やお茶屋、お菓子屋さん、安い床屋やメガネ屋、めっちゃ安い立ち飲み屋・・・といったところ。なんだか、いまいちコンセプトが分からない統一感のないお店たちだ。おそらくお客さんのターゲットを、昔から住んでいる人たちか、新しく高層マンションに入ってきた人たちか、どちらに設定するか悩んで、結局どっちでもいいか、という結論に達したに違いない。
先に書いたように、これからも徐々に開発の範囲が広がっていく。よく行く焼肉屋や飲み屋なんかもそのうち立ち退かなくてはいけないと言っていた。少し寂しい気持ちもあるけれど、新しくなるワクワク感も強い。思う存分、新しくなる街を楽しんでやろうと思う。