第486回:青梅マラソン(2/5)

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準備段階の反省はいくつかある。まず12月、1月は仕事がとても忙しい時期で、当初立てた計画ほどは走り込むことができなかったこと。次はもう少しバランスを考えたプランを立てることにする。

体重に関しては、前日90kgを切ったことを確認してから柔道の計量後さながらに炭水化物をたくさん食べた。本番の朝、ごはんを食べた後の体重は94.3kgだったから「5%ルール」ギリギリで、ここだけの話、100kg級で試合に出ていた時よりリバウンド幅が大きい。計画よりかなり無理をしたキツい減量だったということになる。達成感はあるがこれはよくない。

 

さて本番。予報通り、朝9時頃から雨が降りだした。この日の前1週間くらい全く雨なんか降らなかったのに、この日に限って、の雨である。気温は低くはないけれどなかなか強い雨で、いったいどんな服装で走ればいいのか、非常に迷った。結局、下はハーフのスパッツに短パン、上はヒートギアのアンダーアーマーの上に長袖のジャージ。この時期いつもランニングの時着てきた服装だ。

スタート地点付近まで両親に車で送ってもらった。走る格好の上に半透明のカッパを羽織って、自分に振られた番号の集合地点まで行った。この番号は申し込むときに書かされた目標タイムによって決められたもののようで、“自称“早い人から前に並ぶ構図。申し込み当時、自分のタイムなんて見当もつかなかったし、それで出走順番が変わるなんてことも知らなかったから、弱気で書いたタイムのせいで僕は10000番台、だいぶ後ろの方だった。周りには楽しく走ることをモットーとしている方々が多いようで、健康のために走ってますというような少し歳を取った人と、カマキリとか雷神様とか何とかライダーとかふざけたコスプレをしている人が中心だった。Sさんは僕よりも30分くらい早いタイムで申し込んだようで、かなり前の方に並んでいた。

その頃になると、幸い雨は止んで曇り空になっていた。「私は強力な晴れ女だから、実は雨が止むことは知っていた」などとよく分からない自慢をする母親にカッパを押し付け、11:30、予定通りの号砲と共にスタートした。スタートと言ってもまずは動き出しただけ。先に書いたように後ろの方に並んでいた僕がちゃんとしたスタートを切るまで1km弱、軽いジョギングくらいのペースでのろのろ進み、号砲から約10分後、僕の初めてのマラソンはやっとスタートした。