第490回:コロナ影響

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徐々に、でも確実に勢力を増してきているコロナウイルスは、もれなく僕の生活にも多大なる影響を及ぼしている。金曜日の小池都知事の「感染爆発の重大局面」会見を機に、ついに弊社にも(というより僕の所属している部署にも)原則的に出社停止:特別休暇で自宅待機命令が出た。不要不急の仕事は全てリスケし、自宅で様子をみるのだ。

言うまでもないが、僕は家でジッとしているのが苦手だ。用がなくても外をブラブラしたい人間だ。しかし今回ばっかりは仕方ない。家でできうる限りの時間を使って、ただただ我慢して3日目。どうしようもない引きこもり生活を記しておく。

仕事が休みだからといって、昼まで寝ているというような技術もなく、いつも通り7時前後に目が覚める。携帯をイジったり身体を動かしたりしているうちにやっと9時頃になる。することないなぁと思いながらテレビをつける。撮り溜めた下らないドラマを1.8倍速くらいで飛ばし観しながら、指が痛くなるまでギターを弾いてみる。録画してあるドラマは前クールのものだから、その世界ではまだオリンピックに向けて盛り上がっている。コーラを飲んで観戦チケットを当てよう、とか、音質のいいテレビで応援しよう、とか。平日のソファの上で寝間着のまま、これ以上ないくらいのだらしない気分でギターを弾きながら、数ヶ月前までは想像さえしていなかった大変なことが起きていることを、改めて実感する。

そうこうしているうちに昼になって、出社停止になった日に同僚とスーパーで買っておいた食材で簡単なご飯を作って食べる。例によって食べ過ぎてしばらく動けなくなる。動けないから仕方なく昼寝をする。1-2時間で起きて、その日何もしていない自分に嫌悪感を覚え、やっと勉強を始める。勉強に疲れるとまたドラマを見たり、部屋を掃除したり、本を読んだりする。気がつくと夜になっている。ドラマは一日で1シリーズ見切ってしまった。部屋はピカピカになってしまった。明日は何をすればいいんだ、と考えながら布団に入る。なかなかしんどい生活である。

幸運なことにまだ自分の周りで感染したという話は聞かないからか、完全なる当事者意識とは言えないけれど、ここまで直接的に自分の生活が乱されると、さすがの僕でも、自分たちが今歴史的な危機に直面しているという緊張感が芽生えてくる。残念ながら未だ終息の兆しが見えてこない今日この頃ではあるけれど、終息した後に「あの時ああしていれば」という後悔を残さぬよう今はひたすら我慢しようと思う。

一刻も早く平和が戻ることを切に祈って。