第564回:四国旅③

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飛行機を降りると”山田屋まんじゅう”やみかんのお菓子なんかの看板があって、「あー四国だ」と思った。相方に「あのまんじゅう屋、大学柔道部の同期のところなんだ」なんて話しながら空港を出た。

ロータリーで、迎えにきてくれる友達の車を待っていると、その友達から「どこいる?」の電話があって、ロータリーの右端と答えた。が、待てど暮らせど友達は来ず、また電話が鳴る。お互いロータリーの端にいるはずなのに会えない。まるで”君の名は”みたいだ。そしてついに「え、高松空港よね?」と言われた。その瞬間、頭がグラッとした。

山田屋まんじゅう?

みかん?

言われてみれば空港に停まっているタクシーは愛媛ナンバーの車ばかりだ。「やっちまった」時の心臓が早くなって、脇の下に嫌な汗がにじむのを感じながらロータリーの真ん中まで急ぎ足で戻って空港の名前を見た。松山空港だった。

迂闊だった。確かに自分の目で確認しなかった。空港のアナウンスもちゃんと聞かなかった。搭乗する直前にもらった電子チケットもちゃんと見なかった。自分で言うのもなんだけど、比較的何事も慎重に注意深く進める僕としては、人生でTOP5くらいには入りそうな「やっちまった」ストーリーだ。

でも、こうなってしまうったら、もう笑うしかない。チケットを取ってくれた相方を怒る気なんて毛頭ないし(資格もないし)、電話が繋がったまま爆笑している友達にとりあえず無駄足踏ませたことの謝罪をして、松山駅行きのバスに乗りながら、そのあとのリカバリープランを頭の中で高速で組み立てた。

結局、この日は松山駅前からタイムズカーを借りて、松山から高松へ道すがら観光でもしながらノンビリ移動して、夜は予定通りに友達夫婦とご飯食べて泊めてもらって、それ以降はスケジュール通り、ということに。小豆島のレンタカーも、高松から借りるはずだったレンタカーも、思ったより簡単にタダでキャンセルできて、なかなか綺麗にリカバリーできた。