第566回:四国旅⑤

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友達夫婦の家に荷物を置いて、近くの焼き鳥屋で飲んだ。僕の大学院の同級生で、今は地元の香川に帰っていて、奇遇にも僕の友達夫婦の奥さんの方と同じ職場になった友達も来てくれた。友達夫婦とはコロナ前の3年ぶりくらい、大学院の友達とは卒業以来6年ぶりくらい、なかなか久しぶりにみんなに会えて、すごく楽しかった。高松と松山を間違えた話をしたら、みんな口を揃えて「全然違うのに!」と熱くなっていた。地元の人たちからしたら、そんな間違いは大問題らしい。笑えた。焼き鳥屋は、蟹の甲羅を使ったグラタンが美味しかった。別に四国で獲れた蟹ではないらしい。僕は味の違いが分からない男なのだ。居酒屋で大学院の友達と別れて、夫婦と僕らで、家で飲み直して12時前には寝た。

次の日は8時頃に友達の家を出た。前日、まだ酔っ払う前までは「一緒にオススメのうどん屋に朝飯を食いに行こう」と約束していた夫婦は、ある程度予想できたことではあるが、二日酔いで起きる気配もなかったから、うどん屋さんの名前だけ聞いて、泊めてくれたお礼を言ってバイバイした。

うどん屋は、小綺麗なお店だった。加えて、9時開店、セルフ式ではなくて店員さんに注文+持ってきてくれるスタイルだった。僕が今まで連れて行ってもらったことのある香川のうどん屋は、掘立小屋みたいな建物で、朝の6時くらいから営業していて、セルフ式ばかりだったから、この店は少し意外だった。そういえば値段もいささか高く見え、どうやら若干観光客向けの店なのかだろう。それでもやっぱり味は美味しかった。相方とそれぞれ一杯ずつはもちろん、「せっかくだから」と天ぷらもほぼ全種類食べた。おでんも食べた。飛行機に乗る前、「うどんはそんなに得意じゃないんだよな・・・」とか言っていた相方も美味い美味いと食べていた。結局目の前に出てくれば、なんだってバクバク食べる。体育会系だ。とは言え、食い過ぎなものは食い過ぎで、うどん屋から琴平に移動する車の中で胃もたれに苦しんでいた。