第569回:四国旅⑧

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高知では、四国最後のご飯として”ひろめ市場”にカツオを食べに行った。”ひろめ市場”は、郷土料理を中心にいろんなお店がグッチャグチャに集まった巨大なフードコートのような所だ。みんな好きなお店で好きなものを買って、適当なテーブルに腰掛けて食べるシステム。ちょうどお昼時なのもあって、市場はなかなかの混み具合だった。コロナ禍になってから、これだけの人がワイワイしている光景は初めてみたかもしれない。ソフトクリームも食べられなかった我々は空腹に任せて、カツオのたたきやカキフライやタコの唐揚げや伊勢海老のチーズ焼きやらうなぎやらを手当たり次第に買って、やっと確保したテーブルで片っ端から平らげていった。見た目は、東京のスーパーで売っているお惣菜とたいして変わらないのに、どれも安くて、ちゃんと美味しかった。味の違いの分からない僕でも、ちゃんと美味しいと分かるくらい美味しかった。飛行機の時間もあって、さほどゆっくりはできなかった上に、車で行ったからお酒も飲めなかった。今度また四国に来たら、高知で一泊するようにして、ここで飲み明けるのも楽しいかもしれないな、と思った。

高知空港でレンタカーを返し、いよいよ帰路に。往路のこともあって、飛行機を降りる時は少し緊張した。ちゃんと成田に着いただろうか、沖縄とかに着いてないだろうか、と。しかし、流石の相方も二回連続では間違えない。僕らの乗った機はちゃんと成田に降り立って、高速バスに乗って東京駅、電車で武蔵小山まで帰ることができた。

失敗あり、不運ありではあったものの、なかなか楽しい旅行であった。早くコロナが収束して、もっと遠くまで何の気兼ねもなく旅ができる日が早く来ることを祈って、この旅行記は終わり。