第621回:素顔の解放

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厚生労働省のアナウンスによれば、3月13日からマスクの着用義務が解除され、「着用はあくまで個人の自由」となるらしい。解釈は様々だろうが、コロナ禍の終わりを告げる一つの象徴的な切り替えだと僕は思っていて、ポジティブに受け止めている。

義務が解除されたからと言って、いきなり大多数の人がマスクしない生活に戻ることはないだろうけれど、これから先1-2年くらいかけて徐々に昔くらいの着用率になっていくんだと思う。ちなみに僕個人的には、マスクを付けるのが好きではない。だから3月13日以降、義務がないところ以外は基本的にノーマスクでいく所存である。

振り返れば2020年3月からおよそ3年間、とても長いマスク生活だった。改めて振り返ると少しばかり感慨深い。最初の半年間くらいはマスクが手に入らなくて、ワタワタしてたのも懐かしい。

3年も経っていると、当然その間に新たに出会った人なんかもいるわけで、中にはマスクをとった素顔を見たことがない人もいたりする。3年間しか在籍しない中学や高校なんて、「丸々マスク期間でした」という学年が存在するのだ。違うクラスの生徒の素顔なんて半分くらい見たことない、ってのが普通かもしれない。

今度の3月13日以降しばらくは、そういった人たちの「あ、君ってそんな顔してたんだ」という、ある意味新しい出会いが日本のそこら中で多発するんじゃないかと想像する。そして当然ながら、「マスクを取ると残念な顔だ」と思ったり思われたり、「マスクしない方がといい顔じゃん」と思ったり思われたりするのだ。

実に恐ろしく楽しみな3月13日である。