第623回:東京マラソン②

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最終的にSさんは3時間30分を切る自己ベストでゴールした。50を跨いで歳を重ねていらっしゃる中で、自己ベストを更新するのは本当に凄い。疑う余地なく日々のトレーニングの成果だ。

いや、少しだけ疑う余地があるとすれば科学の進化、すなわち厚底シューズだ。そういえば、コロナ前後でランナーたちが履いている靴は普通の靴から厚底にガラリと変わった。もはやほぼ100%が厚底で、普通のランニングシューズで走っている人は(僕の見た範囲では)一人もいなかった。

話を戻して、それにしても3時間30分は相当なタイムだ。単純な計算、1kmあたり5分を切っている。ジムのランニングマシーンでイメージすれば時速12km以上の設定で42km走ったことになる。なかなか運動に疎い人だと分からないかもしれないが、おそらく大人になって素人から始めたマラソンランナーの中ではトップクラスのスピードだ。僕が青梅マラソンを走った時は30kmで2時間35分。東京マラソンに比べてアップダウンが格段にキツいという言い訳もあるが、1kmあたり5分以上かかっている。凄いな〜と感心する一方で、個人的に少し悔しさを感じる結果だった。

帰りの電車の中、Sさんと「来年は一緒に出る」と約束をした。これは大変だ。仮にも元アスリートの32歳が、50オーバーに負けてはいけない。しかし3時間30分は早い・・・めちゃくちゃ大変だ。

もちろんお互いに当選すれば、の話ではあるが、とりあえず来年は僕もちゃんと申し込むし、ちゃんとトレーニングも積んでおく。その場で、スマホを使って検索した「厚底シューズ 大きいサイズ」。