第624回:納豆との別れ①

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去年の8月、毎年恒例の会社の健康診断を受けた。30歳になってから検便やらバリウム(胃の検査)やらが増えた例の健康診断だ。

僕は、日々適度に寝ているし、ご飯はそこそこ栄養を意識して食べているし、運動は普通のサラリーマンの10倍くらいしているし、特に不健康になる要素は見当たらない。現役を引退してから2年くらいは、年々筋力の衰えを感じたりもしたけれど、もちろん普通の健康なサラリーマンには必要のない過多な筋力たちだ。もう5年以上もたった今となっては現状維持。直近で身体的に何かネガティブな変化が起きるようなことはないと、少なからず自信を持っていた。

結果、BMIが高いとか、心臓が遅いとか、肺のレントゲンに影があるとか、今までずっと言われ続けてきた特に気にする必要のないものたちは置いておくとして、その健康診断で僕は初めて尿酸値にネガティブな評価を付けられた(ちなみにBMIが高いのは人より少し筋肉が多いからで、心臓が遅いのは強度な運動をずっとしてきたからで、肺に影があるのは現役時代に肺炎をこじらせたから、だ)。この尿酸値の指摘は、心当たりがなさすぎて、言いがかりのように思えた。何か間違えているんじゃないかと疑いさえした。

しかしまぁそういう結果なら結果として、一旦受け入れる。次になぜだ?と原因を考え始めた。歳のせいだと片付けてしまえば簡単だが、先述の通り僕の生活は基本的に健康だし、そんないきなり指摘を受けるのはのはやはり納得がいかない。

次に、「尿酸値と言えば」でよく聞くのは酒だ。特にプリン体を含む系の酒だ。確かに僕は酒を飲む。しかし最近、コロナもあって酒の量は激減した。加えて僕はプリン体系の酒は基本的に好まない。その前に受けた健康診断と比べて、酒が原因で尿酸値が上がるのはやはり納得がいかなかった。

そんな中、ふとテレビでマツコが「納豆食べすぎて尿酸値が高くなった(結局、痛風になった?)」的な話をしていた。ドキッ、とした。納豆と言われれば、確かに少しばかり心当たりがある。だいたい家でご飯を食べる時、1食につき2パックの納豆を食べる。2食を家で食べれば1日4パックだ。それで確かにここ最近はコロナもあって、家でご飯を食べる機会が増えた気もする。「納豆のせいで尿酸値が上がる」というのが一般的に聞いたことがなく、多少疑う気持ちもあったけれど、その日から納豆を食べるのをやめてみた。ご飯にはふりかけや卵をかけて食べるようにした。