第633回:サンクチュアリ②
もう一つ、このドラマを観ていて面白いな、というか凄いなと思ったのは、俳優さんたちの身体だ。みんなちゃんと筋肉で太っていて、ちゃんとリアルなお相撲さんに見える身体なのだ。僕も柔道をしてきたから、しかも長いこと100kg超級にいたから、筋肉のデブと贅肉のデブの目利きはプロだ。強いデブと弱いデブを見誤ると大変な目に遭うから、この目利きには少なからず自信がある。その僕から観ても、みんなちゃんと筋肉デブだった。
主人公こそ、かろうじて他のドラマでも観たことがあったから本業俳優の人だと認識できた。けれど、他の登場人物はみんな本物のお相撲さんを使っているのかとずっと思っていたほどだ。ドラマが人気になって、いろいろな特集記事なんかが出てやっと、どうやら登場人物はちゃんとした俳優や芸人など、相撲(スポーツ)的には素人の人ばかりを使っていたらしいということを知った。
記事によると、ハリウッド映画作成などでも実績のある「俳優の体格をコントロールする会社」に依頼して、健康診断なんかをしながら、俳優たちを筋肉デブに仕立て上げたとのこと。筋肉だから、当然食べるだけではダメで、相当なトレーニングも積みながら役作りをしたということだ。最大で40kgほど増やした人もいるらしい。体重の増減についてもちょいプロの僕からみても、なかなか恐ろしい役作りだ。
ちなみに「俳優の体格をコントロールする会社」には、ドラマ撮影後の減量プログラムも依頼していたらしく、この撮影に向けて太った俳優さんたちは、ちゃんと痩せさせたらしい。人間、筋肉をそんな短期間で落とすことはできないから、減量した人たちはバキバキのめちゃくちゃカッコいい身体になっただろうな、推察した。
ドラマは面白かったし、これから続いても良さそうな終わり方だったから、シーズン2とか出るのかな、などと期待をしていたのだが、その減量の記事を読むとなかなか難しいかもなと思った。いずれにせよ、楽しいドラマを観た。