第648:炊飯器の代替わり③

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二回目からはちゃんと実力を発揮して、これが確かに美味しかった。微かにではあるものの、前の炊飯器で炊いた米よりも美味しい気がした。どこがどんな風にというのは例によってよく分からないのだけれど、その差は確かに感じられた。

しかしデメリットもある。意外にも以前の古いものよりも炊くのに時間がかかるのだ。どちらの炊飯器にも早炊き機能がついていて、すぐ食べたい僕はそれを酷使するのだが、古い方が2合30分ちょいで炊けていたところ、新しい方は1時間弱かかる。割と大きな違いだ。30分ちょいだと、いつもの帰宅後のルーティン、シャワー浴びておかず買いに行くくらいでちょうど良かったのだが、1時間だと暇を持て余す。仕方ないから、シャワーのところをジムのお風呂に置き換えて、ちょっとサウナなんかも入ったりして、ちょうど良い時間におかずを買って帰るようになった。仕方ないとはいえ、お風呂にゆっくり入るようになって生活の充実感は高まるものの、単純に夜ご飯を食べる時間が遅くなる。長年慣れ親しんだものの世代交代は生活への影響が大きいことを改めて感じた。

もう一つのデメリットは、ご飯が美味しいが故に食べ過ぎるという点だ。最近は帰りがそこそこ遅くなったら、道すがらで適当な弁当を買って帰ることが多かったが、炊飯器を買ってからは炊いたご飯とお惣菜を食べる頻度が高くなった。弁当は大盛りにしたところでせいぜい1合だが、自分で炊くと2合食べてしまう。だから、生活の中で自炊率が高くなれば高くなるほど太るわけだ。「だったら1合だけ炊けば良いじゃないか」と言うかもしれない。そういう訳にはいかない僕を理解してもらえると嬉しい。

そんなメリデメを抱えながら、総合的に考えると僕は新しい炊飯器との生活をそれなりに楽しんで過ごしている。今後お米を買うときは少し奮発してブランド米を買ってみようかと思っている。もちろん銘柄炊き分け機能を使って、どんな変化があるか確かめてみるのだ。