第668回:個人投資家

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日経平均株価は今年の2月22日に、1989年末につけたこれまでの最高値を更新した。

この日の夜は会社の部署メンツでの飲み会があって、二次会の居酒屋のテレビで盛んにそれが取り上げられているのをボンヤリ観た。仕事柄、株価や経済の動きには割と敏感な方だから、当然ながらこの事実は知っていたけれど、その取り上げられ方を見ていると、改めてその重みを感じた気がした。

1989年と言ったら、僕が生まれる2年前だ。「バブルが弾けてから”失われた30年間”だった」、この最高値行くか行かないかの前後数ヶ月、よくこんなセリフを聞いたけれど、正確には35年間弱だけど、言ってしまえば「僕のこれまでの人生まるまる失われていた」ってことだ。そんな失われた時代でも、個人的には色んなことに恵まれてかなり幸せな人生を歩ませてもらってきたけれど、改めて”失われた”って言われまくると「やれやれ」と苦笑いしてしまう。

もちろん日経平均株価は、単純な指標ではない。政策だ為替だ物価だ、と色んな現実と、上がりそう・下がりそうと言う世界中の人の思惑なんかがグチャグチャになって形成された値だ。だから最高値を記録したからって、今、日本史上最高に景気が良いかと言われればそんなことはない(はずだ)。

だから決して楽観的に考えてはいけないけれど、個人的にはしっかりと企業の業績の実が伴った株高であることは信じていいと思っている。だからこそ2月22日から1ヶ月ほど経った今は、その最高値をさらに更新しているし、4月に入ってこれから多くの企業の決算発表が控えるも、おそらく好意的に取られるものが多いのではと考えている。

いち個人投資家として、この契機をしっかりと捉えて、資本主義の強者になるべく、今日もお金の勉強に励む。