第739回:ミーハーライブ後①
8月最後の土曜日、日本武道館での清水翔太のライブに行ってきた。先の記事で書いた通り、前提知識も予習も不十分な、完全にミーハーとしてのライブ参戦。そしてMr.Children以外のアーティストの初ライブ。
席は一番上の階で、運よく前も横も通路に面する角席だった。角席だと、横の人に気を遣って思いっきり肩幅を狭める、言葉通り肩身の狭い思いをしなくてすむからありがたい。前も通路だったから膝をコンパクトに折り曲げておく必要もなかった。そしてもう一つ、僕らの階の観客はほぼ誰も立ち上がらないで、お行儀良く座って観戦してくれたもありがたかった。ライブで、しかも語弊を恐れずいうと、めちゃくちゃ好きなアーティストでもないライブで、ずっと立ちっぱは正直しんどい。どういうチケットの申し込み方をしたのか、もはや覚えていないけれど、ステージのある階の観客は見事なまでに全員立ち上がっていたから、ちゃんと熱烈なファンほど、ステージに近い席になるような仕組みになっていたのかもしれない。素晴らしい。
本題のセットリストについては、前から知っていた曲こそ少ないものの、1週間のうちに10周くらいは聞いた甲斐あって、全ての曲について「なるほど実際に歌うとこんな感じになるんだなぁ」というくらいの感想を持てるくらいには味わえた。しかも、だいたいいつもランニングしながら聞いていたもんだから、各曲がかかってくるタイム=時間帯の感覚が身についていて「あ、これだいたいライブの中盤だなとか」とか「あ、もう残り少ないな」とかがほぼ正確に分かって勝手に少し面白かった。
清水翔太の曲、特に最近のものは声を少し電子的な音に編集したものが多い印象。だから、どれだけ歌が上手い人なのか、パッと聞き分からなかった。ただ後半、半分遊びで、色々なアーティストの真似をしながら簡単にピアノを弾きながら、歌う場面があって、やっぱり普通の人間ではなかった。レベルが違った。