第70回:総選挙

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6月9日、日本のかなりの人がツイッターやニュース速報をそわそわしながら見ていたのではないだろうか。そう、この日は第三回AKB48総選挙の開票日だ。今までの二回はもちろん投票もせず外野から見ていた。勝っただ、負けただ、と本気でメチャクチャに泣いている彼女たちを、世間には実に色んな戦いがあるもんだ、と思った。一年たった。今年はAKB自体が慶應大学に来たり、周りの友達にファンがいたり、何よりテレビや雑誌でのちょっと異常なまでの人気もしかり、でかなり知るようになった。15人くらいは名前と顔が一致する。強いて言えば大島優子さんが好きだ。

そして今回の選挙では、友達に頼まれてある人に投票してみた。結果、その人は27位で友達が思うほどの順位にはならなかったけど、ちゃっかりドキドキして開票を見ているのは楽しかった。今年もまた涙あり笑いありで、去年の順位が入れ替わったりもして、日本武道館はずいぶんと、少なくとも僕たちの東京学生大会よりはずっと盛り上がったようだ。

しかしいざ全てが終わってみて、落ち着くとだんだんと冷静な目が覚めてくる。今回の投票に国民が使った金は全部で100億を超えるという。1位の前田敦子さんには2.1憶円使われたようだ。この、よりによってこのご時世に、それはちょっとマズいんじゃない?と考えてしまう。誰の何がマズいのか分からない。実際に投票して楽しんだ俺が言えたことじゃないけど、もう少し賢い日本になんないとマズいよね。

更新:2011-06-11
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳