第82回:世界柔道、そして夏が終わる

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先週書いた時点ではだいぶ調子の良かった日本柔道だったんだけど、後半重量級は男女ともにかなりやられてしまった感じだ。81キロ級以降一つも金メダルは無かったし、俺の階級の100キロ超級はどの色のメダルにも絡んで無かった。フランスのリネールが前評判通り優勝した。リネールは、去年の東京世界選手権の決勝で上川さんに負けたのをバネに、もともと強いのに更に厄介な選手になってしまった気がする。まだ22歳で、先が長い。いつか僕も彼と戦ってみたいものです。そして最終日、団体戦での負けが一番スッキリしない。日本が、総合力で海外に負けるのは、上手く言えないけど、心がザワザワ落ち着かなくなる。

全日本合宿でたまに相手にしてくれるナショナルチームの人たちが、俺なんか手も足も出せない先輩たちが、外国人選手の前に散っていくのは、少なからずショックだ。世界一ってものが自分の 「 ものさし 」 で測り切れなくなってしまう。くどいようだがやっぱり、日本一の選手は世界一の選手であって欲しいのだ。

先週末、午前の練習のあと、柔道部の友人数人と共に、芦ノ湖~湯河原の旅に出た。芦ノ湖では手こぎボートで調子に乗って遠出して、いつものように 「 やり過ぎた~ 」 と後悔しながら必死で船着き場に戻った。一緒に乗った慣れてない子たちはそのせいで色々と筋肉痛が出たようだった。

夕方からの湯河原では、後輩の実家旅館 「 加満田 」 と同期の実家旅館 「 ふきや 」 をはしごするというこの上なく贅沢なコース。普通のお客さんに対してと同じようにおもてなしてくれるから、珍しくちょっと遠慮なんてしちゃって、温泉でホカホカして、フカフカの布団で寝て、おひつのご飯を全部頂いてきた。日頃の練習とボートで消耗した体もしっかり回復して、元気になって今週末の試合はきっと勝てるでしょう。あと3日集中していきたい。

更新:2011-09-03
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳