第92回:挑戦者
先週日曜日、講道館で東京二部大学の大会があった。これは東京一部校に上がるためにとても大事な大会だ。二部校は次年の東京学生団体で一部校に勝つと、そこと入れ替えで一部に昇格する。だから一部校の中で、出来るだけ相性の良い大学と戦いたい訳だ。その「 あの一部校と一回戦で戦いたい 」 という指名権を賭けて行われるのが二部大会。一位、二位、三位と順番に指名していく。
大会結果は、一回戦シードの三回戦負け ( 2-4 ) でベスト8。正直とても情けない。気持ちを前に出して勝負に行って負けたのなら 「 まぁ仕方ない、実力不足 」 と納得もいくが、今回は、緊張のためか全く攻めず動かずの試合をしてしまった。選手オーダーも上手くいかなかった。3年連続優勝校だったためか相手を甘く見、気持ちがチャンピオン側になり切ってしまっていたのだろう。
相模高校で、耳にタコやらイカやらできちゃいそうなほど言われたこと。
「 チャンピオンに防御があっても、チャレンジャーには攻撃しかない。何度全国制覇しようと、三冠獲ろうと、それはもう過去のこと、我々は何度でも挑戦者になり切って攻めなきゃいけない 」
この言葉は、普段何事も右耳から左耳に無抵抗で流れてしまう僕でさえ、たぶん一生忘れない。この精神が慶應にも必要だと思う。二週間後20日にはもう早慶戦。追い込める期間は8日現在あと実質一週間。もはや実力がどうなる訳ではないが、今度こそは、選手みんなの全力を出して臨んでいきたい。
( なかなかテンションの違う話題で申し訳ないが ) 先週、ずっと期待していた映画 「 カイジ2 」 を観に行った。漫画も読んで、深夜アニメも見て、カイジシリーズは大好きだ。最初の映画もまぁまぁ好きだ。でも今回の映画は正直ハズレ。あの独特な「 ザワザワ 」 も無く、ギャンブルシーンも少なかった。で、例によって日本映画独特の感動狙い、ヒューマンドラマ的な要素ばかりが多くなってしまっている。凄く残念だ。仕方が無いから藤原竜也にはまた借金してもらって、次回作での挽回に期待したい。
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳