第100回:成人の日
ついこのあいだ、年越しで合宿をしていたかと思ったら、もう次の合宿が始まっている。今度は8日から13日まで。今年に入ってから、寮で寝た日数よりもNTCで寝た夜の方が多い。いちおう4日から7日まで休みはあったんだけど、ずっとここで合宿しているような気がしてくる。早くも充実した壮絶な一年を予感させる年始になっている訳だ。身体的にはもちろん、精神的にも凄くキツい。最後まで怪我なく乗り越えてまた成長していきたい。
世間では、9日に成人式があったようだけど我々合宿組みの二十歳軍団5人にはもちろんまったく縁の無い話だ。市の成人式自体はきっと退屈なもので、自分の中の何かを変える機会になるなんて思ってはいないけど、久しぶりに昔の友達に会ってみたかった気がしなくもない。中学から地元じゃない私立に通ったから、小学校以来もう8年近く地元の友達とはほとんど会っていないのだ。僕は小さい頃から体が大きくて腕白で、毎日誰かしら泣かしていたという問題児だったらしいから、向こうは全然会いたいとは思っていないかもしれないけど ?
僕は去年の5月の最後に、晴れてティーンエイジャーを終えた。しかし自分が成人になったということが、未だに何となくしっくりきていない。まだ何にも分かっていないのに、何にも出来ないのに、大人と言われることには抵抗がある。誕生日の回( 第68回 )にも少し書いたけど、自分が二十歳だなんて確かに馬鹿みたいだ。
今年は柔道に限らず、自分の人生の中で大きな節目になると思っている。4月からは3年、大学の研究会に入らなきゃいけない、就職活動だってするかもしれない。
相変わらずガキで未熟なんだけど、ガキで未熟なりに精いっぱい自分のために努力していこうと決心して、明日の朝練に備えて寝る。そんな僕の成人の日。
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳