第132回:ウナギパワー

未分類
Pocket

昨日、慶應柔道部の大先輩にウナギを御馳走になった。横浜関内駅から徒歩1分の所にある 『 割烹蒲焼・わかな 』 というお店。どこに出かけるにも9割方ジャージにサンダルで生きてきた我々のような人間にでも、しっかりとYシャツに学ランズボンを着て来させるような店だ。つまりは老舗で有名な所なわけなのだ。
こんなお店はもちろん、造りも料理も、更には店員も、僕らのような人種には対応していない。少し窮屈な席にチョコンと座り、弱めの冷房にじゃっかん汗をかきながら、「 とりあえず 」 と一人あたり2杯の丼を注文する。何かの間違いだろうと、店員はピヨピヨ何度も聞き返す。そして料理が出てきたとたん、わき目も振らず、会話も乏しく、一心不乱に食べ尽くした。
ウナギはもちろん焼き鳥丼や親子丼などどれも最高に美味しかった。普段 「 どこのだって腹に入れば同じだよ 」 と豪語する私にでも違いが分かってしまう。やっぱり一流は違うのだ。
結局我々は4人で14杯の丼を平らげ、はち切れそうな腹を抱えて店を出る。周りの客も厨房の人も 「 あっぱれ 」 といった顔で ( いや呆れ顔か ) 見送ってくれる。きっとこの店史上トップクラスの食べっぷりであったに違いない。少し照れくさく、少し誇らしいいつもの食事会だった。御馳走様でした。

今週末の東京学生個人戦に向けて、良いものも腹に入ったし、調整も上手く行ってるし、言うこと無しだ。予選だから、と思うことなく、毎年ギリギリ通過の汚名を返上すべく、しっかり力を出し切っていけるよう頑張っていく。

更新:2012-09-01
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳