第137回:夏の終わり

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柔道、たぶん全てのスポーツにおいて、負ける、と一言で言っても、本人の中にはいくつか種類があると思う。例えば、自分の力を全て出し切っての負け。これは凄く悔しいと同時にちょっとだけ気持ちが良い。自分の力不足をしっかりと受け止めて 「 仕方ない、また頑張ろう 」 と新たな目標に向けて進んでいく。しかし僕の場合、だいたいこんなに清々しく負けたことはない。もうちょっとやれたのに、とか、やってきたことが何も出来なかった、とか、これも実力のうちと自分に言い聞かせはするものの、いつもたくさんの後悔が残る。

先週末9月30日の全日本学生での負けはまさにそんな感じ。もしかするとそれ以下。あまりにも呆気ない負け方をしてしまった。後悔と言うよりは、恥ずかしくて、情けなかった。
こういう負け方をすると、正直しばらく柔道をしたくなくなる。「 よし、次、頑張ろう !」 と気持を切り替えるのが難しいのだ。途方に暮れちゃう感じ。でも今は ( いつもだけど ) そんなことは言っていられない。大した結果も出していない自分に言う資格もない。ちょうど40日後の11月11日に講道館杯が迫っている。今シーズン、ボロボロの自分にとって最後のチャンスだ。40日間で何とか一つでも前に進むために、ここは一つ死にもの狂いで頑張る。

学校の方も今日履修申告を済ませ、いよいよ秋学期が始まった。履修選抜はまずまず予定通りに受かって、だいたい好きな授業を受けられる。とりあえず今は柔道のことで頭がいっぱいだけど、こっちも疎かにしない、つもり。出来るだけ。忙しいけど充実した秋学期にしたい。

更新:2012-10-06
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳