第147回:合宿所生活
僕が入学した時から住まわせてもらっている柔道部合宿所 「 六徳舎 」。2008年、OBの方々のご尽力によってそれまでの古い合宿所に代わって建設された綺麗な建物である。これが、パンクしそうである。僕が入舎した時、ここには3人しか住んでいなかったのに。いくつもベッドがある広い部屋を一人一部屋与えられ、それでもまだ空き部屋があったのに。30人でわいわい暮らしていた相模高校柔道部寮から引っ越した僕は、寂しいと思ったものだったのに。それが毎年どんどん新入生が入ってきて、今ではもう15人 ! いっぱいいっぱいだ。
舎の構造を簡単に紹介する。各部屋には、壁際に二段ベッドが二つ並んでいる。その反対側に長い机とクローゼットが二つ。ベッドの下に引き出しが全部で4つ。ベッドと壁との隙間を埋める、狭い棚が1つ。そんな部屋×5と、あとは共有スペースとして部員40人が集まることもできる、大テーブルと大型TVを備えたリビング ? とキッチン、事務室こと勉強室、来客室、風呂その他、それから広い駐車場といった感じ。でそこに、今は各部屋3人5部屋で15人。
ベッドこそ4つあるから4人部屋と言われているけど、実際にそこで生活するとなると4人は少々キツい。クローゼットが2つだし、机も3人が座れるくらいの長さだ。僕の部屋はキレイな方だけど、空きベッド1つは3人の荷物で埋まっている。
来年度、この合宿所にまた新入生が入ってくる予定だ。現段階で4人はほぼ確定。現4年生で退舎するのは1人。事務室と呼ばれる資料やら本やらでゴチャゴチャした部屋に主務を押し込んで、OBや先生が泊まる用の小さい来客部屋に舎長 ( 俺 !) が押し込まれて等々、試行錯誤計画されている。それでもいくつかギュウギュウな部屋が出来てきて、やっぱりキツい、ということになれば、いよいよ家が近い順に退舎していくことになるかもしれない。
建設当初はこんなに増えるとは誰も思っていなかったのだろう。部員が増えて、チームが強くなって、雰囲気も盛り上がって、今とても充実してきた柔道部にとって嬉しい悲鳴と言える。舎長として、みんなにより良い合宿所生活を送ってもらえるように、ここでも何とか頑張っていきたい。
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳