第156回:「 自由の代償 」 なんつって

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最近、慶應での練習やトレーニングが充実している、ように思う。練習メニューを考えている本人が言ってもあまり説得力が無いかもしれないけど、たぶんみんなも良い感じで疲弊してくれているはず。今日は、こんな素晴らしい練習日程・練習メニュー、俺が作ってんだぜ、っていう自慢話。

うちの部にはいつもいてくれる先生、指導者、的な人がいない。他一般の柔道部からすると、これって少し珍しい。他大学の柔道部にはたいてい一人以上は、超厳しいメニューを提示して、少しでも気を抜こうものなら耳元でガミガミ言ってくれる指導者がいてくれるものなのだ。でもまぁとにかく我々にはそういう先生がいないから、基本的に練習のメニューやら予定は学生、主に主将が決めるシステムになっている。これは僕にとって良い面と悪い面がある。

まず良い面としては、もちろん自分の好き勝手に出来るということ。例えば、練習メニューや一週間の活動の流れを、代替わりをしてからガラツと変えた。今までは毎日全く同じメニューをこなしていたが、それではモチベーションが下がり易いし、慣れてくると知らず知らずのうちにペース配分なんかして楽になってくる。ということで一日一日メニューを変えることにした。この日は立技からやろうとか、この日は打込メインでいこうとか、変化させてメリハリを付けた。( と偉そうに言ってもだいたい他の学校や合宿で僕自身が経験した練習メニューのパクリなんだけどね。) 予定に関しても、「 月曜オフ、火曜から金曜までは午前柔道・午後トレーニング、土日は練習だけ 」 だったのを、木曜日を中日として午後オフに、その代わり土曜にトレーニングを移す。など色々と工夫してみている。効果がどう出るか楽しみである。

悪い面としては、好き勝手に出来る分、自分の心の弱さが出てくること。今日は体がキツいから、少しメニューを落とそうかな、みたいな、常に妥協心との戦いになる。僕みたいな柔道しか出来ないような人間でも、柔道したくない気分になる時だってたくさんある。それを必死で押さえこんで、自分に厳しく他の部員にも厳しい選択をしなくてはならないのだ。「 何で10本って言っちゃったんだろう。キツいじゃないか畜生 !」 って心の中で思うことも少なくない。とにかく毎日、今まであまり経験していないタイプの、自分との戦いをしている訳だ。

今のところ、この好き勝手やってるのが上手くいっていて、良い感じで疲れている。今年を慶應柔道部にとって大きな成長の一年にするために、部員はもとより自分にも心を鬼にしてやっていく所存。みんな、よろしく。

更新:2013-02-16
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳