第160回:結果

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競技者は、チャレンジャー精神を持って試合に臨むことで限界まで力を出し切ることが出来ると信じている。しかし実際にそれを試合で体現することはなかなか難しい。心のどこかで、自分の方が強い、こんなところで負けられないと守りに入ってしまったり、逆に、どうせ勝てないと諦めてしまうことが多いのだ。

先週日曜日3月10日、神戸市グリーンアリーナで行われた自他共栄杯。僕たち慶應柔道部は本当の意味で挑戦者になりきることが出来たようだ。今まで予選リーグすら抜けることが出来なかったこの大会で、自分たち自身びっくりしながら、あれよあれよと言ううちに勝ち進み、遂には優勝してしまったのだ。7人制団体戦で、スポーツ推薦の無いうちのような学校のチームが勝つのって、結構凄い。実力もさることながら、メンタルの勝負は本当に面白い。

今年は期待できるのでは、と言われながらもデビュー戦の慶甲戦で惜敗した我々慶應チーム。自他共栄杯でも結果が出せなかったら、チームとしてだいぶ落ち込んでしまうな、と主将として正直少し不安な気持ちで神戸に乗り込んだ。
そんな僕の弱気を部員のみんなが払拭してくれた。選手はもちろんサポート員たちも、みんなそれぞれの仕事をしっかりこなしてくれ、そのお陰でこのような結果を得ることができた。主将としてこれほど嬉しいことはない。本当にありがたく、嬉しかった。

柔道界において全くブランドのない慶應が全国で戦っていくために重要なことの一つに「 自信 」 がある。実力以前にネームに負けてしまうことがあるからだ。今回の優勝でみんな、僕たちにも出来るんだ、と気付いたはずだ。僕自身も改めて色んなことに気付かされた。

自信を付けて過信せず、挑戦者の気持ちを忘れずにまた頑張っていきます。今後とも応援よろしくお願いします。

更新:2013-03-16
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳