第181回:ゴールド・ジムでの敗北

未分類
Pocket

先週に引き続きゴールド・ジムでのお話。このジムでは入会者に「体力測定」と「トレーニングメニュー作成」が無料サービスとなる。だいたい入会してすぐに体力測定を行い、そこでの結果と強化したいポイントを踏まえて、専門のトレーナーさんと一緒にメニューを作っていく。

ジムでの体力測定と聞けば当然ベンチプレスやスクワットの値を測っていくものだとばかり思っていた。入会前のお試し期間ここでトレーニングをしていて、自分がまだまだこの世界で貧ガタイだと痛感させられていた僕は、何となく憂鬱な気分で、何となく緊張しながらこの日を迎えた。「 この結果から見ると、藤井さんはアスリートとは言えませんね~ 」 とかなんとかボロクソに言われるんじゃないか、なんて緊張のあまり、測定前の書類記入時には「異常なし」の常の字をド忘れするほどだった。
ところが案に反して測定の内容は、持久力、握力、上体起、長座体前屈、垂直飛、反復横跳、バランス、の7種目。要するに中学・高校での体力測定と同じようなものであった。正直、体重の重い僕にとってこれらの種目はベンチプレスやら何やらにも増して苦手なのだ。しかし逆に考えれば、いざという時は体重のせいにしてしまえばいい。体が大きいくせに、ベンチやスクワットの記録が低いことの方が恥だ・・・などなど、色々と余計なことを考えながら一つ一つ測っていったのだった。

結果5点満点で、握力と反復横跳が満点、上体起と長座体前屈が ( お腹が引っかかるせいで )4点、バランスと垂直跳と持久力が3点といったところ。( ただしバランスは軸足で。軸足じゃない方は2or1点だった気がする。 )まぁぎりぎりアスリートとしての誇りは保ったと言えるんじゃなかろうか。

しかし今回の測定結果で一番悔しかったのが「持久力」だ。普通に考えて、スポーツにおける持久力には、気持ちの強さや根性の要素が少なからず含まれる。限界が来て、もう動けない・・・ってなってから気持ちで乗り越えることが多々あるものだ。少なくとも柔道には多々あるのだ。僕はこの気持ちの部分では他のアスリートと比べても、そこそこの強さがあると自負している。だからこの持久力のテストは、何としても根性で満点獲ってやろうと意気込んで臨んだわけだ。しかしここでの測定方法は、自転車を漕いでその心拍数を測るというもの。これは反則だ。いくら強い気持ちで臨んでも心拍数を抑えることは出来ない。心拍数がどうしようもなく上がっても動き続けることが出来れば問題ないはずなのに・・・。仕方がないから、高鳴る鼓動、踊る胸を必死で抑えながら12分間自転車を漕ぎ続けた。ピーッと電子音が鳴って終了、パッと出てきた文字は3点(普通レベル)。完全なる敗北だ。

まぁここは一つポジティブに考えよう。どんな測定であっても、点数が思うように出ないということは、まだまだ僕には改善すべきポイントがたくさんあるということだ。自分の体に投資する新たな環境で僕はまた進化するのであった。

更新:2013-08-07
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳