第189回:オレたち花のゆとり組

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先月ここで宣言した通り、僕は今読書強化期間中だ。高校生になってからほとんど村上春樹さんしか読んでこなかった僕にとって一冊目はかなり肝要だ。本を読む習慣を付ける上で、ちょうど良く読み切れるレベルのものを見つけなくてはならない。つまらなかったり、難しすぎたりして、三日坊主に終わる訳にはいかないのだ。

慎重に考えた結果手始めに、当節話題絶頂ドラマ・半沢直樹の原作を読んでみることにした。ドラマを熱心に見させてもらったし、最終回の含みある終わり方で、続きが気になっていたからだ。
この半沢シリーズの原作、現段階では3冊出ていて、4つ目は連載中という感じ。1冊目 「 オレたちバブル入行組 」 では支店で5億円回収する話。2冊目 「 オレたち花のバブル組 」 は本店で金融庁相手に120億円をすったもんだする話で、ちなみにドラマはこの2作目まで。3冊目 「 ロスジェネの逆襲 」 は証券会社でM&Aの戦いをする話だ。この3冊をだいたい3日に1冊のペースで読んだ。

先ずストーリー展開はさておき、非常に勉強になった。銀行を中心に、金の動きや取引の仕方がきっちり説明されていて、法律的あるいは現実的に何が良くて何がいけないことなのかがよく分かった。
話の展開はドラマ同様面白く、悪事を働く上司が倍返しされるのは読んでいて気持ちが良い。僕としては、まだドラマ化されていない ( これからするのかも分からないけど ) 3冊目が一番面白かったかな。1・2冊目より作戦が複雑で、組織対組織の頭脳戦が爽快だ。
ただ敢えて言わせてもらえば・・・。村上春樹の小説で惹かれるのはストーリー展開ではなく文体だ。言葉の選び方に僕は心底憧れる。こんな風に書けたら良いな~といつも思うのだ。そういう意味での魅力は、残念ながら池井戸潤さんには感じなかったかな。

でもとりあえず面白く心地よくポンポンと良いペースで読めることが分かったから、もう少し読んでみようと思い、池井戸さんのものを昨日ブックオフで何冊か購入してきた。どうやら銀行とか株とかの小説が多いようだ。もう少しこの人から専門知識を得て、何年かしたら、銀行である程度出世しているであろう同期の友から5億円借りて倒産でもしようと思う。倍返しされないよう気を付けつつ・・・。

更新:2013-10-03
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳