第212回:洗礼

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新年度が始まって、無事ストレートに大学を卒業した同級生たちが一斉に社畜デビューを果たしている頃、僕は再びキャンパスライフをスタートさせた。今日2日からいよいよ大学院のガイダンスが始まり、SFC ( 慶應湘南藤沢キャンパス ) に来ている。
改めて説明すると、SFCと一言で言っても正確には、総合政策学部・環境情報学部・政策メディア研究科の教室と研究室群のあるスペースと看護医療学部・健康マネジメント研究科のある看護棟に分かれている。総合政策学部生時代に通っていたのは前者、これから健康マネジメント研究科生として通うのは後者となる。道路を挟んで隣とは言え、広大な敷地内のこと、結構離れているから、僕的には初めて通うキャンパスと言っても過言ではない。
今朝、僕はその看護棟に意気揚揚と向かったのであった。

偉そうに新校舎に突入した僕は、さっそくここでの洗礼を受けることとなった。部活・サークルの新入生勧誘だ。大学1年生の時には勧誘され、2~4年の時は勧誘したこの活動を、まさかこの年で再び受けることになるとは思ってもみなかった。普通そういう大学サークルが大学院生を勧誘することはないから、僕は看護医療学部の新入生と勘違いされたわけだ。
「 ガタイ良いね! 何かスポーツしてたの? 一緒に汗かかない?」
などと年下のチャラ大学生たちに声を掛けられる。
「 いえ、自分はここの大学院で勉強すると同時に、実業団の柔道部に所属し日々精進していくつもりですので、サークルに加入するつもりはありません 」
といちいち説明するのは面倒だし、
「 ちなみにお前らより年上であるぞ 」
と威嚇する度胸もないから、
「 自分は・・・ちょっと違います 」
とモグモグと切り抜けるしかなかった。
誰でもかれでも片っ端から声をかけさせていた柔道部の元主将が言うのもなんだけど、新歓はもう少し人を選んだ方がお互いのためである。
大学院で最初に学んだ教訓である。

更新:2014-04-03
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳