第214回:勉強してるって感じ

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「私があなた達を海へ突き落します。皆さんは溺れながらも対岸へ辿りつきなさい。」
今期獲らなくてはならない必修の授業で最初に教授に言われた。統計に関する授業だ。ほとんどの学生が今まで統計なんて勉強したことはない素人だ。そんな素人に対して、
「安全なプールで一から泳ぎを教えたりはしない。実際に海に飛び込んで、もがきながら泳ぎ方を習得しなさい」と。 ジックリ理論を勉強するよりも、とにかく課題とぶつかって実戦から学べってことだ。
昨日第2回目の授業を終えた僕にはこの言葉の意味がよく分かる。僕らは今まさに溺れている。と言っても全15回授業のうちのまだ2回。たぶんまだ浅瀬にしか出ていない。これからもっと深くなって、足が着かなくなって、生きるか死ぬかの戦いになっていくに違いない。今まで培ってきた体力と根性だけを頼りに、何とか対岸(単位取得)目指してバタバタもがくしかない。

この授業だけじゃない。難しくてよく分からない本を読んで感想を書かされたり、先行研究を勉強して要約させられたり・・・毎日慣れない課題に追われている。でもそれが嫌か ? と聞かれれば、意外とそうでもない自分がいる。

恥ずかしい話だが、大学生時代はこういった面倒くさそうな授業を出来るだけ避けてきた。ちゃんと授業に出席して、テスト前にザーッと勉強すれば単位が来るようなものばかりを選んできた。だからこういう難しい本を読んでまとめたり、先生とディスカッションしたり、プレゼンしたり、何と言うか大学チックな勉強が新鮮で少しばかり楽しいのだ。(もしかしたらキツいことを楽しいと感じるよう某高校で洗脳されたのかもしれないが…)

今日もトレーニングと練習の合間を縫って、本やパソコンと睨めっこ。なんかオレ、勉強してるって感じじゃん ?

更新:2014-04-17
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳