第220回:全日本実業団

未分類
Pocket

開会式で来賓の一人が「藤枝市民はワールドカップと同じくらいこの大会を楽しみにしていました」って挨拶し、「それは言い過ぎだろっ!」と一人心の中で突っ込んだ。出場する俺でさえ、ワールドカップの方が楽しみだもん!とか言ってみたり。

先週の日曜日8日、静岡県藤枝市で全日本実業団団体戦があった。毎試合ごとにオーダーを変更できる無差別5人制の団体戦だ。実業団の大会の中で一番重要な大会の一つ。各企業とも全力のメンバーで、なかなかの応援団(一般社員の方達)を引き連れて、会場はかなりの盛り上がりを見せた。今回初めて出場した僕は、この意外な熱気に一瞬面食らった。

企業に就職してまで本気で柔道をする、ってのは要するに柔道のプロなわけで、1部出場の9企業12チームのメンツのほとんどは全日本合宿等でお目にかかったことのある方々だ。要するに一回戦からメチャクチャ強い人たちとガチでやんなきゃいけないってこと。密度の濃い大変な試合ばかりだ。

結果は準決勝で旭化成に負けて3位。パーク24としては初めて全日本1部でのベスト4入りとなった。私個人は1・2回戦は調子良く一本勝。準決勝旭化成戦ではチームの良い流れを断ち切ってしまうような優勢敗北をした。

負けた試合では、90kg級の苦手なタイプの選手にシチャカチャカ掻き回された。自慢じゃないが俺の苦手なタイプトップ3に間違いなくランクインするタイプだ。なんて考えていたら、俺って苦手なタイプがたくさんいるんだなぁということに気が付いた。練習相手がたくさんいる環境にいなかった、という言い訳があるかもしれない。でも、どこかで心の弱さが出て、そういう相手との練習を避けてきたのも間違いない。幸いパークの柔道部にはこの苦手なタイプの選手がたくさんいる。苦手を一つ一つ潰して行く、という強化方法をしてみようと考えた、全日本実業団大会であった。

更新:2014-06-12
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳