第230回:渡米
今週の月曜日25日から、僕はアメリカ・ワシントンDCに来ている。こういう書き方をするとまるで夏季休暇みたいに聞こえるけど、残念ながら遊びに来たわけではない。東海大学の山下泰裕先生が持っておられるNPO法人「柔道教育ソリダリティー」の活動の一つとして、アメリカの柔道家に柔道を教えに来させて頂いている。
今回の移動は、僕の人生の中でも稀に見るキツいタイムスケジュールだった。日曜日の尼崎での試合が終わってすぐ新幹線に乗り込み、神奈川の家に着いたのが19時あたり。それから洗濯をし、荷造りをし、次の日の昼頃に成田空港へ向かって出発。16時発の直通便で、試合後の全身筋肉痛を抱えながら約12時間のフライト。現地時間16時頃に到着し、空港を出たのが17時頃。ホームステイ先の先輩宅に荷物を置いて、軽い食事を頂き19時半からの練習に初参加。
今こちらワシントンは27日水曜日の朝10時。2回目の朝を迎えた。時差ボケも次第に解消されて(今日も昼寝はするつもりだけど・・・)、生活にもボチボチ慣れてきたところだ。
今回、コーチとして練習に参加させてもらう場所はワシントン柔道クラブとアナポリスにある海軍士官学校の2か所。どちらもまだ一回しか行っていないが、技や練習の仕方を簡単に教えてみた。言葉はこっちで一緒に回って下さる先輩に訳してもらいながら、色々なことを話そうとしてみるものの、なかなか上手く段階を踏んで説明することができない。よく考えてみれば、僕は日本でだって指導者の立場になったことがない。それがここに来ていきなりまとまったことを上手く教えられるはずもない。
だから、毎日教えながら僕自身の勉強をさせてもらっている。厳しいけれど、短期間でもの凄い経験値を稼いでいる気がする。何とか、僕を送ってくれた方々、迎え入れてくれた方々の期待に沿えるよう、頑張っていきたい。
2014,8/27
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳