第233回:力不足

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ワシントンD.Cに来て、早くも1週間が経った。今週の月曜日は「Labor Day」と言う休日(労働者の日と訳され、日本における勤労感謝の日のようなもの)で、地元の人にとっては夏休み最後の貴重な三連休だったようだ。僕はこの3日間は、一緒にホームステイさせて頂いている先輩方2人と夜遅~くまで飲み語ったりして、もう時差ボケなんだか昼夜逆転生活なんだかよく分からなくなっている。

柔道を教える作業にも慣れてきて、片言(ほぼ単語を並べているだけ)ではあるもののいちおう系統立てた説明をすることが出来るようになっている・・・と少なくとも僕は思っている。それぞれの道場の先生・生徒たちとも仲良くなって、休み時間に下らないことを言い合ったり、練習後食事に連れて行ってもらったりしている。

こんな感じで、なかなかの信頼を築き、それなりに良いペースで語学的成長を遂げているのではないかと自分では思っている。しかしそれと同時に力不足も痛感する毎日だ。僕のこの語学力で伝えられることはあまりにも限られている。もっとあーだこーだと説明を加えたいのだ。技を教える作業一つとっても、ほとんどが教科書を開けば書いてあるような基本的なことしか表現できていない。その裏にある、僕が今までの競技人生で経験したこと、考えたこと、工夫したことを言葉にすることが出来ないのだ。これが何とも言えずもどかしく悔しい。

おそらく今回の研修期間中に、それを解消することは難しいだろう。日本に帰った後、この気持ちを忘れずに語学勉強に励みたいと思う。

更新:2014-09-05
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳