第242回:全日本産業別柔道大会
昨日23日は講道館で全日本産業別柔道大会に出場してきた。この大会はその名の通り、全国の実業団柔道部が、それぞれの企業が同じ業種を展開しているもの同士で10チームに分かれて戦うものだ。例えば、「エネルギー」チームは京葉ガスと九州電力、「繊維」チームは旭化成と東レとTEIJINみたいな感じ。試合形式は12人制点取り戦で、オーダーは毎回変更出来る。12人のうち“一つの企業から何人出す”等のルールはない。だから、それぞれのチームの中で明らかに強い一企業で全員固めてしまうことも出来るけど、何となくみんな空気を読んで人数配分をする。
比較的堅苦しい精神を持つ柔道界にしては、なかなか遊び心を感じさせるチームの分け方だ。こんな感じで色んなチームの人と仲間になったり敵になったりしたら楽しそうだなぁと考えながら臨んだ。
結果は思いがけず優勝。繊維(≒旭化成)との決勝戦を制して、繊維チームの10数連覇を阻止したようだ。どんな大会であっても“優勝”ってのはやっぱり気分が良い。増して、全く期待していなかったタイトルなら尚更だ。気楽に臨んだ大会で思わぬ収穫を得て、少しだけ自信を取り戻した一日となった。
この大会に出ることが決まった時、パーク24は何の産業に分けられるのか先輩に尋ねると、サービス業だという答えが返ってきた。確かに繊維でも鉄鋼でも電機でもエネルギーでも鉄道でもないし、運輸ともちょっと違う。逆にどの企業もある意味サービス要素は含まれるだろうに、何だか他のチームに比べて、ずいぶん雑な分け方だなぁと思った。
当日、一緒のチームを組む他企業を見てみるとダイコロと東洋水産。さっき書いたようにそれぞれサービスの要素はあるのかもしれないけど、ちょっと違くないか ? なんて思いつつ、とりあえず気が付かないふりをして一緒に戦った。
それもこれもちゃんとプログラムを読んでなかったせい。最後の最後、表彰式で初めて、我々のチームは「サービス・印刷・食品」という名前だったということを知った。何とも悲しい事実だが、おそらく新しく柔道部を持った企業で、どこにも上手く分類できなかったところの「その他」的寄せ集めチームといったところだったのだろう。こじつけでも良いからもう少しまとまった名前が欲しいものだ。
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳