第255回:映画の休日

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 「猿の惑星:新世紀」なる映画を家で一人でボーッ観た。暇なんだけど、身体がしんどくてどこにも行く気にならない時は、TSUTAYAで適当なDVDをまとめ借りして、こんな風に一日中ボーッとしたりする。人間、時には時間の無駄使いも必要なのだ。

 この、お猿さんたちが人間を支配するって設定の映画、調べてみるともう8作も作られているようだから、これを読んでイメージする惑星は、年代によって微妙に違うかもしれない。今回僕が観たのは一番新しいシリーズの2作目で前作に続き、地球がいかにして猿に征服されるようになったか、を描いている。つまり1968年、一番最初に公開されたフランクリン・J・シャフナー監督「猿の惑星」の空白の過去をホジくりかえしたものだ。
 この「新世紀」のお猿さんたちは、人間への強い嫌悪感を持ったまま頭が良くなっちゃって凄く厄介なんだけど、まだまだコミュニケーション能力が甘い。ほとんどの奴が手話で会話し、リーダー格の数匹がつたない英語を喋れる程度。“Here, My home.”とか“Don’t come back !”とか。要するに、アメリカを訪問した時の僕とほとんど同じレベルだ。しかも奴らは一つ一つの単語をゆっくりと全力で発音してくれるから、スピードラーニング以上に聞き取りやすい。もしこの惑星を猿が支配するようになって、もしゴリラ的な役で生き延びられれば、皮肉なことに(?)俺も全世界とコミュニケーションが取れるようになるかもしれない。なんて考えた。
 映画としての面白さはまぁまぁと言ったところ。SFにありがちな、設定の面白さや斬新さに頼って、中身はあまりないといった感じ。最近の映画全体がちょっとそんな雰囲気。昔の人気シリーズを引っ張り出して無理やり繋げたようなのばっかり・・・。と言いつつ、とりあえず今年公開の「ジュラシック・パーク」の新しいやつと、「スター・ウォーズ」の新しいやつには期待している。

更新:2015-02-28
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳