第262回:耳の痛い話
ダイエットって要するに気持ちの問題だと思う。魂を削るような減量をしているトップアスリートや、もともとガリガリなのに更に痩せようとする流行りのアホを除いて、たいていの人の言う「痩せられない」ってのは嘘だ(つまり、うちの母や姉は食欲に対する気持ちの弱さが尋常ではない)。
僕は、去年の11月中旬から今年に入る頃まで、およそ50日間で15㎏減量をした。周りからは「藤井も遂に色気付いたんだ」などと言われるけれど、確かに少し色気付いたかもしれないけれど・・・一番の目的はあくまで柔道スタイルを変えるための僕なりの革命だ。
それまで一度もちゃんとした減量をしたことのなかった僕はとりあえず自分の持っている知識を動員して食事の改革をした。もちろん運動量は変わらない。
食事の概要は以下の通り・・・朝食は、米1合、ササミ(セブンイレブンで売っているサラダチキン)、豆腐、納豆、卵、牛乳+適当なおかず一品(たいていコンビニのパック詰めされた肉じゃがとか筑前煮とか)。昼は、フルーツを入れたヨーグルトと市販の玄米ブラン。夜は大きめのサラダパック、ゆで卵2個、ササミ、牛乳。
これを50日間やっただけ。他は普段通りの生活。それでストンと簡単に落ちた。それまで一日5~6合の米を消費していたことを考えれば、当然と言えば当然の結果だ。要は炭水化物を、自分の目標を踏まえて必要な分減らせば、体重は落ちるのだ。炭水化物を減らす減量への賛否があることは知っているが、とにかく落ちることは落ちる。必要なエネルギーと炭水化物とのせめぎ合いはそれからだ。
ライザップ的なのが今たいぶ流行っているけれど、こうやって実際自分の体で試してみると、僕でも出来そうな美味しいビジネスのように思えてくる。将来食いっぱぐれたら考えてみよう。
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳