第264回:人の環

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 あれよあれよと言う間に、5月も半分が終わってしまった。バタバタしている間にこのブログも久しぶりの更新になってしまった。来月最初の週末に秋田で開催される全日本実業団団体戦に向けた追い込みが始まったのだ。出場する選手たち(今回は全部で3チームエントリーしているのでほぼ部員全員)は、会社からお休みをもらって、毎日午前午後2回のキツい練習をこなしている。僕はその間を縫うように授業やら何やら学校、その他のイベントに駆け回っている。大きな声では言えないが、忙しすぎて少々気疲れしている感もある。

 この前ゴールデンウィークのある晩、慶應柔道部の同期と集まった。全国に散らばった全部で8人のうちの6人が日吉に集合。もはやメンバーの誰も住んでいない日吉に集まるのは、柔道部関係者の呪縛のようなものだろう。
 6人中4人は社会人2年目を迎えたわけだけど、誰一人、たいして成長したようには見えなかった。それどころか、日常の厳しい会社生活から解放された緩みか、あるいは懐かしい阿呆な同期たちと顔を会わせた興奮か、昔よりも幼稚になったようにすら思えた。そんなみんなで、久しぶりの日吉で、夜が更けるまですいぶん賑やかにやらせてもらった。
 今でも柔道を続けているなんて人間はもちろん僕だけで、それぞれ戦うフィールドはだいぶ違ったものになってしまったけれど、お互いがお互いを応援しているこの関係を大切にしたいなと改めて思った。大学時代、僕なんか正直、世間様が慶應に対して抱くイメージの1割くらいしか勉強できていないだろう。だから、と言っちゃあ何だけど、その分これが僕の重要な財産なのである。

更新:2015-05-17
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳