第302回:東京選手権

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 3月6日、綾瀬の東京武道館で開催された東京選手権に出場した。この大会は4月29日に日本武道館で開催される全日本選手権の東京予選である。全日本選手権は、世界選手権やオリンピックに並ぶ日本人柔道家の夢である。その畳に上がるだけでも価値がある。そしてこの世の中は、価値のあるものを得るためにはそれ相応の厳しい道のりを生き残らなくてはならないのが常。まったく不都合な真実だ。
 試合結果は2回戦での一本負け。4回勝ってベスト8に残らなければ出場権を得られないことを考えると、全然まだまだのところで散った訳だ。内容を振り返ると、それなりに良いところと悪いところがあって、小さな「次はもう少しああしてみよう、こうしてみよう」があるものの、メチャクチャ落ち込むような失敗もかなり上手くいったと言える収穫もなかった。要するに1、2回戦とも順当な試合運びと結果で終わってしまったのだ。あるいはこの順当に終わってしまったところが一番の反省かもしれない。殻を破るエネルギーが必要だ。

 次の試合は3月27日の平和カップだ。広島で開催される非公式戦だが、なかなかレベルの高い大会である。開催地の歴史的背景から「平和カップ」と名付けられたのだろうが、出場する僕らから言わせれば全然平和じゃないカップである。これは練習試合のつもりで色々と考えながら戦いたいと思っている。
 こんな感じの小さい大会をいくつか挟みつつ、次の本番は6月の全日本実業団団体戦である。少なくとも去年より一つは上にいけるよう頑張らないと。

更新:2016-03-23
慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳