第44回:講道館杯

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 11月20日、千葉ポートアリーナで講道館杯があった。ジュニア ( 19歳以下 ) もシニアもナショナルも全部ひっくるめて体重別日本一を決める大会だ。( ちなみにジュニアは、インターハイ優勝者と全日本ジュニアベスト4が出場権を得る )。私はこの前の世界ジュニアで間違いなくジュニア世代の試合を終えた。今回のこれがシニアでの初試合になる。出場資格レベルからいっても実力からいっても自分は一番下っ端。当然みんな自分より格上だし、組み合わせは相変わらずの素晴らしいクジ運で激戦のブロックにぶち込まれていたから、もうここは気楽にチャレンジャー精神で戦ってやろうと考えていた。

 終わってみて、まあ文句無しとは決して言えないけど、そんなに悪くない試合だったと思う。2回戦負けって言うと聞こえが悪いけど、大会のレベルはめちゃ高いし、しかも私の対戦相手ときたら・・・。1回戦の相手は今年の全日本学生チャンピオンで、GSの末僅差で辛勝。2回戦の相手は、この日結果的に優勝した全日本ナショナル選手で、一本負けはしたが自分なりに頑張れた。世界ジュニアで粉々に崩れ去った自信が少しだけ戻ってきた。何より楽しく柔道ができた。「 来年も絶対に出場して、今度こそ活躍してやろう 」 そう思った。
 そして今回、目を背けたくても背けられないのが同世代の活躍だ。何度も戦ってきたライバルや一緒に頑張ってきた仲間が大勢入賞した ( 広州でのアジア大会と重なったため真の日本代表選手は欠場だったとはいえ )。堂々とシニアと戦っていく彼ら同世代にかなりの刺激をもらった。焦るわけではない。俺には俺のペースがある。来年また頑張る。再来年はもっと頑張る。後悔だけは残さないように努力する。一つ一つ進んでいこうと思う。
 そして今回も私のために慶應柔道部のみんなが千葉まで応援にきてくれた。大きな声援は力になる。感謝、感謝。

 11月3週連続試合の最後を締めくくるのは今週末、講道館での東京学生二部大会だ。これは来年、慶應が一部に昇格するための大事な試合。こういう小さな試合をしっかり一本で勝っていくことが自信につながる。だから微塵も油断せず、またチャレンジャー精神で前に出ていこうと思う。チャレンジャーに防御はないから。

慶應義塾大学 総合政策学部 藤井 岳