第126回:夏の風物詩

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 こんにちは。7月初旬の猛暑時ほどではないですが、最近も蒸し暑い日が続いていますね。蝉の鳴く声や子どもたちが公園で遊んでいる声を聞くと、夏なんだなぁと思います。「金麦」のCMでは、ビールを飲んだ檀れいさんの後ろで花火があがり、日本の夏!と文字が出てきます。素敵なCMです。日本の夏を満喫しよう!と思わせてくれます。

 夏の風物詩、と聞いて皆さんは何を思い浮かべるのでしょうか。ビール、縁側、線香花火、蛍、考えはじめれば枚挙に暇がありません。私の場合、真っ先に思い浮かぶのは浴衣に花火大会です。

 今年は震災の影響で中止された花火大会が多いようです。例年とは日程をずらす大会もあり、毎年行っていたあの花火大会がない!ということも十分にあり得ます。だから、早めに行ける時に花火大会へ行っちゃおう、ということで友人と2週間ほど前に久里浜へ花火を見に行きました。少しずつ闇が濃くなる中、大勢の人が駅から花火会場へと向かいます。浴衣姿で歩く女の子たち。お父さんと並んで歩く子ども。海岸近くの大通りには屋台が立ち並び、りんご飴、焼きそばとおいしいものが目白押しです。花火が見えそうな場所を確保し、友人と話していると、突然のドーンという低い音。お腹に響く心地よい低音につられて、目を向ければそこには大きく綺麗な花が咲いています。

 この幼い頃から毎年している花火鑑賞。日本だぁ、私は帰ってきたんだ!と実感がわきました。カナダから帰ってきて早3週間以上。不思議なもので、カナダにいるときは向こうの文化になるべく触れようと思っているのに、日本では日本文化に触れようとはあまり思いません。意識せずとも、日本文化体験なんて幼い頃からしているよ、という人もいるかもしれませんが、蒸し暑いこの独特の気候も含めて「日本の夏」を堪能しようと意欲的な人は意外に少ないのではないでしょうか。

 帰ってきたばかりだからかもしれませんが、日本で体験する些細な事柄が新鮮です。せっかくなので、この逆カルチャーショックを今のうちに楽しんでおこうと思います。クーラーをなるべく使いたくない今夏だからこそ、衣服、食、イベント(花火大会等)で涼を感じ、夏を楽しみたいですね。

更新:2011-07-30
早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾