第149回:私の絆、あなたの絆
こんにちは。今回で今年最後の記事となります。せっかくなので少し一年間を振り返ってみようと思います。
一週間ほど前、一年を表す「今年の漢字」が発表されましたね。今年は「絆」でした。この発表を受けて私の2011年を「絆」という観点から見てみたときに3つの出来事が思い浮かびました。1つ目は留学。自分と周りの人の「絆」を新ためて感じました。2011年の年明けをカナダでむかえてから半年間、私はカナダ生活を送っていました。思うようにいかないことが何度もあって悔し涙をする度に家族、日本にいる友人、そしてカナダでできた友人たちに支えられて元気を取り戻していました。ちょっとした一言や出来事でこんなにも人は元気になれるのかと驚くこともありました。海外にいると孤独を感じやすくなるのですが自分の弱さを知って、素直に周りに助けを求めることの大切さ、そしてその「助けて」という声に応じてくれる人がいるありがたさを痛感する経験となりました。
2つ目は、やはりと言いますか大震災です。3月11日に私は日本にいなかったので、深刻さを知ったのは少し経ってからでした。日本にいない私でもできることとして、募金活動や震災イベントの手伝いをしました。特に印象深いのは、募金活動です。わざわざ募金しているという話を聞いてブースに足を運んでくれたり、仕事の合間に走って募金をしに来てくれる大学職員の方や学生が大勢いました。何か自分たちにできることはないかと思い、一度だけでなく何度も募金をしに来てくれる人がいることに嬉しくなりました。日本の復興を多くの外国人が支えてくれている状況を目の当たりにして、日本人と海外に住む人の「絆」をみました。
そして3つ目はサークルです。私にとってサークルは4年間の大学生活の柱の1つです。というのも、大学入学前に「何があっても必ずはいったサークルを引退までやりとおす」と決めていました。ギター合奏サークルを選んでからは自分のできる範囲でではありますが精一杯励んでいました。先日、定期演奏会をもって引退したのですが、留学期間を除く2年間力を注いでいたことが一日で、しかもたった数時間で終わってしまい、なかなか実感がわきません。ただ演奏会では、最後だと思うと寂しいというよりは引退を無事に迎えることができた安堵感、このサークルでよかったという満足感で非常に楽しく演奏をすることができました。笑顔で引退を迎えることができたのを幸せに思います。
私の話を長々と書いてしまいましたが、以上が私の2011年です。
「絆」という言葉から見たとき、あなたの2011年にはどんなストーリーがありますか。2012年まであと少し。2011年を振り返りながら、よい年末をお過ごしください。
早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾