第187回:ホーチミンの様子

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 こんにちは。前回に引き続き、ベトナム旅行について書きたいと思います。今回はホーチミン市内の様子、雰囲気についてです。
 ベトナムでは半日の市内観光ツアーに参加しました。英語でのツアーに参加したところ、ガイドさんが明るい人で本気とも冗談ともつかないような話を聞かせてくれます。ガイドさんのフレンドリーさとツアー同乗者の陽気さのおかげで道中の会話を楽しむことができました。市内ツアーでは、市内中心部から少し離れたところにある政府の障害者用施設へと向かいました。この施設では、ベトナム戦争の枯葉剤による影響を受けた人たちがベトナムの民芸品を作り販売しています。街の喧騒や交通を見ていると感じませんでしたが、施設には枯葉剤の影響がまだ目に見える形で存在していました。その後、旧大統領邸や中央郵便局、ノートルダム寺院を回りました。中央郵便局とノートルダム大聖堂ではフランス植民地時代の影響を受けて、コロニアル様式で建てられていました。大聖堂はヨーロッパのものよりも地味な印象です。ステンドグラスなどはありますが、派手さはなく内装も落ち着いています。一方、中央郵便局は現在も郵便局として健在であるためか、活気があり多くの観光客だけでなく荷物を送りに来ている人もいました。街の中には郵便局と大聖堂以外にもコロニアル様式の建物があります。ガイドブックには「プチパリ」という表現が用いられていましたが、私の印象としてはやはりアジアっぽさのほうが勝っています。
 街のいたるところにおしゃれなレストランやバー、カフェ、ベーカリーなど西欧風の店が多い一方、独特の熱気と匂いを放つ市場や路上の屋台もあります。ベトナムの新聞によると現在はスーパーマーケットやコンビニが増えているそうです。ただ利用するのは中流階級以上の人が多く、一般的には市場での買い物が好まれているとのこと。確かにスーパーには、ベトナム製のもののほかに輸入された商品が多く並んでいました。またスーパーでは生産者が誰かわからないことや生産者と直接話をしながら買い物をする楽しみがないため、市場での買い物のほうが楽しいと感じているようです。私が市場へ行ったときは、腕を触られ、手首を掴まれて「買うまでは逃がさん」という様子で怖かったのですが、ベトナム人どうしであれば楽しく会話が弾んでいくのかもしれませんね。そんな風になれたら楽しそうですよね。

更新:2012-09-29
早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾