第211回:チャンスの探し方

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 大学がどんな場所だったか考えている時、高校と大学の違いに気づきました。高校まではチャンスが周りに転がっていると、それを誰かが「あそこにこんなチャンスが転がっているよ!」と教えてくれていました。しかし、大学からは自分でそのチャンスが転がっている場所を探さなくてはいけなくなります。興味を持ったことに対して積極的に動くことが必要になります。そうすると、そこからさらに次の好奇心がかきたてられるところへと足を伸ばすようになります。
 この高校と大学の違いを理解していなかったがために、いくつかのチャンスを大学1年時には逃していました。やりたいことは色々あったのですが、ためらっているうちに過ぎてしまうこともありました。やりたいことがいくつもあると、どれも満足いくようにはできなくなってしまうのでは、と思ってしまいます。こちらを取れば、あちらがまわらなくなる。どちらを取るか、の判断で迷うこともしばしば。ある経営者が、良い商品を提供したいと思えばコストも上がるし、コストを抑えれば商品の質も少なからず悪くなる。どちらも、というわけにはいかないので、その時代にあわせた判断をくだしていくしかない、と言っていました。その時の自分にあっている方、必要な方を判断して選択していくしかないんですね。
 大学生活の中で挑戦したいことの多さに悩んでいたときは、「やらなくてもいい言い訳」探しをしてしまったことがあります。本当は楽しそうだから挑戦してみたいけれど、今は忙しいしちょっと不安もある。そんなときに言い訳探しをして、後々後悔しました。少し無理をしてでも、そのチャンスが得られるならば、その努力をすること。これが大学中に痛感した大切なことの一つのような気がします。

更新:2013-03-16
早稲田大学 国際教養学部(SILS) 小林 綾