直前演習でのアドバイスを活かして二次も突破し、FIT入試合格
グループ討論本番では、前日の洋々の直前合宿で受けた「発言機会を多く」というアドバイスの通りにでき、また、論理の通った内容の発言ができたと感じました
奈良県 私立 奈良学園高校 慶應義塾大学 法学部法律学科 FIT入試 合格 |
FIT入試を目指したきっかけ
FIT入試による受験を考え始めた時期、およびそのきっかけについて教えてください。
那須さん:
FIT入試の存在を知ったのは、今年の7月下旬、10ヶ月間のアメリカ留学から帰ってきた後、本格的に気持ちが大学受験モードに切り替わったころでした。帰国後そのまま高校3年に編入しましたが、せっかく海外留学を経験したのだから、そこでどれだけ自分が人間的に成長したのか、またそういったものが活かせる、試せるようなAO入試や推薦入試はないかと考えていました。そんな時にこのFIT入試と出会いました。FIT入試は、教えたいという先生、教わりたいという生徒のための入試という点に興味を持ちました。
志望理由書を作るとき、どんなことを心がけて完成させていきましたか。
志望理由を書くべきものなので、自分がなぜ慶應の法学部に入りたいのか、という主題から離れた展開にならないように気を付けました。字数制限もあるので、自分に関するエピソードはできるだけ短くまとめるようにしました。自分をアピールするのは自己推薦文できっちり書けばいいと思ったので、志望理由とそれを支える論の展開に集中するように心がけました。
2次選考について
まず、模擬講義及び論述審査について伺います。いつ頃から、どのような準備を行いましたか。
一次試験合格の通知前も後も、これといった対策はできませんでした。とくに一次試験の合格通知後は5日間しかなかったので、気持ちの集中に努め、具体的な対策はほとんどできませんでした。洋々の直前合宿でやった模擬講義とそれに関する論述の練習が一番本格的な準備でした。
どのようなことを心がけて、論述審査の準備を行いましたか。
講義のポイントをしっかり聞きとって、自分で理解する、それからそれを的確にわかりやすくまとめることと、講義内容に対する自分の考えを簡単でいいから付け加える、大きくこの2点です。講義中に書いたメモは回収となりますので、内容を本当に理解しておかねばなりません。
模擬講義のテーマはどのようなものでしたか。また、論述審査の終わった後の感触を教えて下さい。
模擬講義のテーマは、「裁判員制度について」でした。論述試験の問いは、「市民が司法にかかわる意義を講義内容にそってまとめ、またそれに対する自己の見解を述べよ」というものでした。最近話題にもなり、身近な話題だったので、講義の内容をきちんと整理したうえ、それに対する自分の考えもしっかり付け加えて書き終えることができました。しっかり書けた、というのが試験後の手ごたえでした。
次に、グループ討論について伺います。いつ頃から、どのような準備を行いましたか。
洋々主催の直前合宿に参加させていただき、そこで2回練習をしました。それ以外は、ニュースを見た時など、そのニュースの話題に自分の見解を持つようにしました。
どのようなことを心がけて、グループ討論の対策を行いましたか。
洋々の直前合宿でのアドバイスを受けて、まずは発言回数を増やすこと、他人の意見にも柔軟に対応すること、自分の意見をただ発言して終わるのではなく、そこから、他のメンバーが発言しやすい流れを作ることなどです。
実際のグループ討論はどのようなテーマでどのように進みましたか。また、グループ討論が終わった後の感触を教えて下さい
テーマは「現代の日本社会における競争の功罪について」でした。グループの人数は自分も含め6人で、討論は競争が生んだ様々な格差について中心に進んで行きました。何度か沈黙ができてしまいましたが、全体として議論は活発だったと思います。討論終了後は、前日の洋々の直前合宿で受けた発言機会を多くというアドバイス通りにでき、また、論理の通った内容の発言ができたと感じました。
最後に、自己プレゼンと面接について伺います。いつ頃から、どのような準備を行いましたか。
一次試験合格後から、かねてからの思いを、パソコンのパワーポイントで10枚のレジメを用意しました。
どのようなことを心がけて、自己プレゼン・面接の準備を行いましたか。
志望理由書や自己推薦書に書いたことをもとに、自分が慶應で学ぶメリットは何か、慶應に進学することが自分にとってはどういうことかなどに重点をおいてプレゼンの資料をまとめました。自分は慶應で学びたい、学校はこの生徒を教えたい、この相性を確かめるのがFIT入試です。この募集要項にも書いてあることから、反れていかないよう心がけるべきだと思います。
実際の自己プレゼン・面接はどのように進みましたか。
まず15分間で用意した自己プレゼンを行い、そのあとの15分でプレゼンの内容を踏まえて、質疑応答がありました。面接官の教授は2人いらっしゃいました。面接官の一人から私にとっての客観性とは何かといった、鋭い質問がいくつかありました。もう一人の面接官は、どちらかというと一歩後ろから私の応答を見ているような感じでした。私以外の面接がどのような雰囲気だったのかはわからないので一概には言えないと思いますが、面接官が2人いてどちらかからは、厳しい質問があるのではと思います。
FIT入試で得たもの
FIT入試の対策を行うことで、ご自分の中にどのような変化がありましたか。
いままでの自分の歩みや、これから自分がなにをしていきたいのかといった、自分のことを一度見直すことができました。この自己分析は、就職の時などにも必ず必要になってくることだと思うので、良い経験になったと思います。そのように自分を見直すことで、今まで自分がやってきたこと、信じてきたことに少し自信が持てるようになりました。また様々な人に支えられて、自分は生きているのだなあということも改めて実感させられました。
洋々について
洋々のことは、どのようにして知りましたか。
慶應義塾大学FIT入試とインターネットで検索した時です。
洋々のどのような点が良かったでしょうか。
講師の方々のアドバイスが的確だと感じました。しかも講師の方々は、実際に企業面接に関わっていらっしゃったという方が多く、その実際の経験に基づいた、面接やグループ討論でのアドバイスというのはとても信頼が置けると思います。あまり塾、予備校という感じがせず、良い意味での緊張感を少し持って講義やグループ討論対策に臨めたことも、良かったと思います。
これからの受験生へのアドバイス
これから、FIT入試を始めとするAO入試で大学を受験する方、及びAO方式で受験しようか迷っている方にアドバイスをお願いします。
AO入試は、海外留学やスポーツでの好成績など、特殊な経験がないとダメだと思われがちですが、結局入試本番で問われるのは、その経験から自分が何を学び、どのように自分の人間性に対して影響があったのかといった、自分の内面にかかわることです。受験資格に、ある程度のハードルを設けている入試もありますが、自分の経験が周囲から見ていかにすごいものであっても、ただそれを誇示するだけでは、AO入試での成功にはつながらないと思います。逆にこれといったすごい経験がなくても、自分の人間性や考え方をきちんと、理論的に学校側に伝えることができれば、合格のチャンスはあると思います。準備に時間がかかり、普通の受験勉強に支障が出るのは確かです。それでも、自分が本当に行きたいと思える大学なら、その気持ちを思いきりぶつけることが、AO入試での合格につながると思います。
有り難うございました。那須さんの今後のご活躍を、洋々のスタッフ一同、心よりお祈り申し上げます。